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2004/06/15

無年金障害者(6)

無年金障害者の救済を図るため、与党の年金制度改革協議会は6月8日、元・学生と専業主婦を対象に、月4~5万円を「特別障害給付金」として支給する方向を固めました。議員立法として、今後の国会で提出・審議される方向です。

国民年金への加入が「任意加入」だった当時に制度に加入していないと、その後障害者となった場合に、障害基礎年金を受け取ることができません。
これが無年金障害者が発生した原因ですが、特別障害給付金の支給は、それらの方への救済措置となります。

議員立法として提出されるのは「特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律案」。2005年4月の施行をめざしています。
特別障害給付金は、障害の程度に応じて、1級が月額5万円、2級が月額4万円。障害基礎年金(1級・2級)の6割程度の給付水準です。
財源は税金で賄い、2005年度予算で約130億円を確保する方針ですが、支援費制度(障害者施策)の深刻な財源不足に見られるように社会保障制度を税で賄うことはもはや限界であり、特別障害給付金のゆくえには非常に不安な面がある、というのが正直なところです。

元・学生は1991年度から、専業主婦は1986年度から、国民年金への加入が「強制加入」となっています。
言い替えると、それ以前は「任意加入」ですから、前述したように、制度に加入してないと障害基礎年金を受け取れなくなってしまいます。
そこで、特別障害給付金は、1991年度以前に障害を受けた元・学生(推計約 4,000人)と、1986年度以前に障害を受けた専業主婦(推計約2万人)を対象とすることになりました。

特別障害給付金の受給者は、障害基礎年金の受給者と同様、申請すれば、国民年金保険料の支払が免除されます。
なお、所得額による支給制限が設けられます。
所得が年 462万1,000円以上(給与収入換算で年 645万2,000円以上)の人は「全額支給停止」に、所得が年 360万4,000円以上(給与収入換算で年 518万4,000円以上)の人は「半額支給停止」になります。
ただ、正直言って、一般企業で働いている障害者でそれだけの給与収入がある方は稀なので、まず大半の方は、支給停止になる可能性はありません。

一方、民主党は6月9日、特別障害給付金に相当する「障害福祉年金」を支給する法案を、衆議院に提出しました。
民主党案では、在日外国人や在外邦人をも対象に含めており、また、給付額は障害基礎年金(1級・2級)と同額です。
民主党案は、率直に言って、法案としては賛成できません。
いったいどこに財源があるのでしょうか?お金がなければ、いくら立派な法案でも「絵に描いた餅」に過ぎません。実行し得ないからです。
また、在日外国人や在外邦人までサービスしなければならない必然性や緊急性があるでしょうか?現段階でこれを考えるのはまだ早過ぎる、という気がします。

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