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2004/10/14

身体・知的・精神の3施策を一本化~障害福祉サービス法

厚生労働省は10月8日、来年度(2005年度)以降の障害者施策改革試案をまとめ、10月12日に行なわれた社会保障審議会障害者部会に提出しました。
試案は、身体障害・知的障害・精神障害と障害別に分かれている各現行制度を一本化する内容で、来年(2005年)の通常国会に「障害福祉サービス法」(仮称)として提出することをめざしています。
改革試案の要旨は、以下のとおりです。

【試案の柱】

● 身体障害・知的障害・精神障害で分かれている障害者福祉サービスの提供を、2005年に「障害福祉サービス法」(仮称)によって一本化し、障害種別を超えたサービスの相互利用を可能にしてゆく。
(現行制度では、たとえば、身体障害者は、知的障害者向けの通所施設を原則として利用することができない。)
● 2005年の介護保険改革では、障害者施策(支援費制度)を介護保険制度に統合する案が出ているため、その統合も視野に入れながら、障害者施策改革を行なってゆく。
● 2005年の通常国会で、「障害福祉サービス法」(仮称)、身体障害者福祉法改正案、障害者雇用促進法改正案などを提出し、5年程度かけて段階的な改革を実施する。

【障害者施策改革のねらい】

● サービス体系を障害別から機能別に再編し、保護中心の施策(施設福祉の重視)から、地域生活支援や就労支援を中心とした施策(自立支援および地域福祉の重視)に転換してゆく。
● 現在、精神障害者は支援費制度の対象外になっているが、今後は、精神障害者も含めた総合的な障害者福祉を構築してゆく。

【地域福祉の推進】

● 財政面での国や都道府県の責任を強めてゆく。
● 身近な所にサービスの拠点を整備してゆく。
● サービスの提供は、市町村を中心とした単位とする。
● 学校区単位で拠点づくりを進めている介護保険制度改革に合わせ、市町村の実情に応じて、学校の空き教室や公民館などの活用を図る。
● 地域格差(ホームヘルプサービスなど)を解消してゆくため、詳細な客観的基準を設け、介護保険制度と同様なケアマネジメント制度を導入するとともに、介護保険制度の活用もにらんでゆく。
● 通所施設の運営を、社会福祉法人以外(NPO法人など)にも認める。

【応能負担から応益負担へ】

● サービス支給決定の透明化のため、専門家による審査会を設置する。
● 支払能力に応じて利用料を納める「応能負担」から、サービスの利用量に応じて一定の金額を支払う「応益負担」(介護保険制度と同様)に変更する。
● 障害児を除いて、親などの扶養義務者の負担はなくす
● 入所時の食費や生活費なども、原則として自己負担に変更する。
● 自己負担額に上限を設けるなど、低所得者に対しては、負担の軽減を図るためのできるだけきめ細かな配慮を行なってゆく。

【サービス体系の再編】

● 障害の種類や入所・通所の別で分けることをやめる。
● 機能に応じたサービスの提供を図ってゆく。
 (想定)
   生活維持の介護 … 身体介護、デイサービス、グループホームなど
   就労・自立支援 … 就労訓練、福祉工場など
   社会参加支援 … 移動介護、手話通訳など
● 補助金体系や報酬体系(支援費制度)を見直す。

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