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2004/11/01

障害のある人の「働きたい」を応援する共働宣言

10月12日の社会保障審議会障害者部会(厚生労働省)で、障害者の就労支援に関する有識者懇話会(座長:堀田 力(財)さわやか福祉財団 理事長)が9月29日にまとめた『障害のある人の「働きたい」を応援する共働宣言』が公開されました。
共働宣言がまとめられた目的は、次のとおりとされています。

私たちは、障害があっても無くても「人は一定の年齢になったら働く」ということが当たり前になるように願っています。
そこで、障害のある人の立場、障害のある人の暮らしを支える福祉の立場、就労支援をする立場、障害のある人を雇用する企業の立場、そしてそれらを取り結ぶ行政の立場から、あるべき姿について話し合いました。
皆で話し合ううち、「もっと働ける…」そんな勇気と確信が湧いてきました。
そして、「障害のある人もない人も共に働き・共に生きる社会をめざす」という「みんなのための社会」を構想し、多くの人に伝えるために、委員の発言を中心に「共働宣言」として取りまとめました。

本文をさっそく読んでみましたが、非常にわかりやすい
障害者に対する就労支援および障害者雇用に対する課題などが、実に簡潔・的確な表現で明示されています。

障害者を取り巻く雇用状況は実に厳しい…。就労支援も著しく不十分です。
授産施設や作業所などでの福祉的就労ではもちろん、たとえ一般企業に就職しても、ほとんどの場合はかなりの低賃金。雇用形態や身分保障もきわめて不安定です。
正社員として雇用されることは実に少なく、契約社員や嘱託社員で妥協せざるを得ません。
いつクビになるかわからない不安と四六時中向き合っていなければいけませんし、退職金制度の対象にもならない場合が多い(契約社員や嘱託社員としての雇用なので)ため、老後の生活設計さえむずかしくなります。
つまり、こういう言い方は非常に乱暴かもしれませんけれど、人間扱いされていないんですよね。

こんなものが出される、ということは、わが国の障害者福祉の貧困さをさらけ出していることでもある、と思います。福祉関係者には「非常に恥ずかしい!」と思ってもらわないと…。

共働宣言で言われていることは、ごくごくあたり前のこと。いままでにちょっとの努力さえあれば、既に実現されていたはずなんですよね。
しかし、同様の提言などが繰り返し繰り返し出されながら、結局、ほとんど何も進まなかった…。
ああだこうだと提言などをまとめるのは結構ですけれど、実際に動かなければ、そして、施策などの形で国や行政が具現化させなければ、何も変わらないし、変えられない!
この宣言を出したらそれで終わり、というのではなく、そこから先、きちっと「目に見えて変わった!」ということが実感できるようにしてほしいものです。

共働宣言の骨子は、次のとおりです。

障害のある人の「働きたい」という切実な願いにこたえるためには、次のようなことが大切です。

「関係者の就労支援への意識を高めること」
「働く場や仕事を創ること」
「働くための工夫をし、支えていくこと」

「障害のある人もない人も共に働き・共に生きる社会」の実現
を願ってここに宣言します。

【PDFファイル】

障害のある人の「働きたい」を応援する共働宣言(平成16年9月29日)

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