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2005/02/20

オージオグラム~難聴の認定

オージオグラム
  
難聴者・中途失聴者の障害認定(難聴の認定)について、ここんところ、メールなどでご質問やご相談をいただくことが多くなってきました。
そこで、ちょっと簡潔にまとめときたいと思います。
どうぞ参考にして下さいネ。

● オージオグラム(上図)
聴力をグラフ化したもの。
難聴の認定に用いられる。

※私のオージオグラム
 (高音急墜型高度感音性難聴)

【解説~凡例と見方など】

● 聴力レベル
・縦軸の値(単位はdB(デシベル)。)をいう。
・健康な人(健聴者)が聴き取れる最も小さな音を「0db」とする。
・0dbからどれだけ音を強めていったら聴き取れるか、縦軸を下の方に見てdB値を記入してゆく。
・そのdB値が、それぞれの周波数ごとの聴力レベル。
● 周波数
・横軸の値(単位はHz(ヘルツ)。)。
・数値が大きくなればなるほど(横軸を右にゆけばゆくほど)、音が高くなる。
● 気導聴力
・空気を伝わって耳に入ってくる音に対する聴力。
・ヘッドホンをかけ、片方ずつ、それぞれの高さ(周波数)ごとの聴こえの状態を測定。
右耳 …「」で表す
左耳 …「×」で表す
● 骨導聴力
・骨を伝わって直接頭に響いてくる音に対する聴力。
・耳介後ろ側の骨に器具をあて、もう一方の耳をマスキング(遮音)してから、片方ずつ、それぞれの高さごとの聴こえの状態を測定。
右耳 …「逆コの字」で表す
左耳 …「コの字」で表す
● スケールアウト(測定不能)
・ある周波数において、最も強い音が聴こえない状態をいう。
右耳 …「左下がり」の「矢印」()で表す
左耳 …「右下がり」の「矢印」()で表す
・スケールアウトが見られたら、初めてスケールアウトが見られた周波数以降は線で結ばない。
● 聴力型
・折れ線の状態をいう。
・気導聴力と骨導聴力の聴力型を比較して、医師が、伝音性・感音性・混合性のいずれかを判断する。

【難聴の認定】

純音による平均聴力レベル(原則として気導聴力)および語音による聴力検査値(語音明瞭度)により認定。
それぞれ、指定の検査方法(聴力検査)・検査機器(オージオメーター)が定められており、それに準拠しなければならない。
右耳と左耳それぞれにおいてa~dの値を測定し、右耳と左耳それぞれの平均聴力レベルを算出する。
聴力検査は、補聴器を装着していない状態で行なう。

【平均聴力レベル】

式1 … 平均聴力レベル =(a+2b+c)÷4 [四分法]
周波数 500Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数1000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数2000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数4000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)

【平均聴力レベルの特例】

● 身体障害者手帳(身体障害者福祉法)
a、b、cのいずれか1つ又は2つにおいて100dBの音が聴き取れない場合(スケールアウト
その値を105dBとして式1を適用
● 障害基礎年金・障害厚生年金(国民年金法、厚生年金保険法)
式1で算出された値が境界値100dB)に近い場合(100dB±2.5dBが目安)
式2による値も参考とする
スケールアウトが見られた場合、その値を105dBする。
これに該当するケースでは必ず、裁定請求時の医師の診断書に、式2による値も併記してもらうこと。
式1の値と式2の値のどちらが認定されるかは、裁定(障害認定)によってケース・バイ・ケース。

【特例の式】

式2 … 平均聴力レベル =(a+2b+2c+d)÷6 [六分法]
周波数 500Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数1000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数2000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数4000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)

【難聴の定義(障害認定基準)】

● 身体障害者手帳(身体障害者福祉法)
※ 1級、5級、7級は、単独では存在しない(他の障害を重複する場合(併合認定)のみ。)。
2級
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ100dB以上
3級
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ90dB以上
4級(4級の1)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ80dB以上
4級(4級の2)
両耳語音明瞭度50%以下
6級(6級の1)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ70dB以上
6級(6級の2)
片耳の平均聴力レベルが90dB以上で、かつ、もう一方の耳の平均聴力レベルが50dB以上
● 障害基礎年金・障害厚生年金(国民年金法、厚生年金保険法)
※ 3級は、障害厚生年金のみに存在。
1級(1級の2)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ100dB以上
2級(2級の2)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ90dB以上
2級(2級の15)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ80dB以上で、かつ、両耳語音明瞭度30%以下
3級(3級の2)
両耳の聴力が、40cm以上離れると通常の話し声を理解できないまで低下
※ 具体的には、以下のどちらかを満たすとき
1.両耳の平均聴力レベルがそれぞれ70dB以上
2.両耳の平均聴力レベルがそれぞれ50dB以上で、かつ、両耳語音明瞭度50%以下

【私の平均聴力レベル】

a … 周波数 500Hz = 右:95db、左:95dB
b … 周波数1000Hz = 右:100db、左:スケールアウト
c … 周波数2000Hz = 右:スケールアウト、左:スケールアウト
d … 周波数4000Hz = 右:スケールアウト、左:スケールアウト
● 身体障害者手帳(特例に基づき、スケールアウトの箇所は105dbと見なして、式1を適用。)
右耳: 式1 =(a+2b+c)÷4 =(95+100×2+105)÷4 = 100.0dB
左耳: 式1 =(a+2b+c)÷4 =(95+105×2+105)÷4 = 102.5dB
→ 身体障害者手帳 = 2級
● 障害基礎年金(特例に基づき、式2による値も参考にされる。)
右耳: 式2 =(a+2b+2c+d)÷6 =(95+100×2+105×2+105)÷6 = 101.7dB
左耳: 式2 =(a+2b+2c+d)÷6 =(95+105×2+105×2+105)÷6 = 103.3dB
→ 障害基礎年金 = 1級

【認定を請求するときに注意すべき点(診断書)】

認定請求書や添付書類などとともに、必ず、所定の様式による診断書が必要になります。
この診断書に、オージオグラムが記されます。
診断書は、身体障害者手帳障害基礎(または厚生)年金それぞれで、全く異なります。取り扱いも全く別々です。
したがって、個別に用意する必要があります。
これは実際、非常に手間がかかりますんで、十分な時間と諸準備が必要です。
診断書ですが、身体障害者手帳については、必ず身体障害者福祉法指定医である診療科の医師に書いてもらって下さい。最寄りの区市町村の福祉事務所(障害福祉担当課)にゆけば、指定医を教えてくれます。
ちなみに、このとき、障害の種類によって、どの診療科にかからなければならないか(診断書の様式とも関係)が決まっています。難聴の場合は耳鼻咽喉科です。
一方、障害基礎(または厚生)年金の場合、診断書の作成は、必ずしも身体障害者福祉法指定医である必要はありません
請求の窓口は次のとおりです。

● 身体障害者手帳
最寄りの区市町村の福祉事務所
(障害福祉担当課。但し、18歳未満の場合は児童福祉担当課。)
● 障害基礎年金
最寄りの区市町村の国民年金担当課
● 障害厚生年金
最寄りの社会保険事務所
ケースによっては近くの社会保険事務所ではダメで、初診日時点の勤務先を所轄している社会保険事務所に、直接出向かなければならない場合もあります。)

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