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2005/07/24

障害基礎年金受給のミニ知識(1)

● 障害基礎年金の分類

1.拠出型障害基礎年金
 通常のタイプ。年間所得による支給制限はなし。
2.無拠出型障害基礎年金
 20歳前障害によるタイプ。年間所得による支給制限の対象。

● 初診日

1.その傷病のために初めて診療を受けた日(診療科不問)
2.同一傷病で転医した場合は、最初の医師の診療を受けた日
3.障害の原因となった傷病に、さらに因果関係のある傷病で障害となったものは、最初の傷病の初診日

● 障害認定日

初診日から1年6か月を経過した日
国民年金法で定める障害等級(1級または2級)に該当するか否かを認定する日
 ア.障害認定日が20歳になる以前であれば、20歳に到達した時
 イ.障害認定日が20歳になった後であれば、その障害認定日の当日

● 裁定請求と診断書

障害年金の受給を請求するとき(裁定請求)は、初診日をカルテ等で確定した後、基本的に、障害認定日時点の診断書が必要
(場合によって、現時点の診断書を求められることもある。)

● 障害基礎年金の請求類型

1.本来年金(← 本来請求)
 障害認定日に障害状態要件に該当したとき
 遡及受給(但し、最大5年前まで)が可能
2.事後重症(← 事後重症請求)
 障害認定日の時点では障害状態要件に該当しておらず、その後に該当したとき
 遡及受給は認められない
3.「はじめて2級」年金(← 基準傷病請求)
 2つの障害を合わせて初めて障害等級に該当するとき
 あとの障害を「基準傷病」という

● 20歳前障害による無拠出型障害基礎年金の受給要件

1.保険料納付の有無は問われない
2.初診日が必ず20歳前であること
3.障害認定日に1級または2級の障害状態に該当する(本来年金)か、あるいは、その後65歳までに該当(事後重症)すること

● 本来年金の遡及受給になるケース

○ 障害認定日に障害状態に該当し、障害認定日から1年以上経過してから請求する場合
○ 受給権発生の時期…障害認定日
○ 支給開始の時期…受給権発生の翌月から
 (但し、遡及できるのは、時効により、請求日から最大5年前まで。その分までが遡及受給できる。)

● 事後重症になるケース

○ 障害認定日には1級又は2級の状態に該当しないものの、その後65歳到達日の前日(年齢計算に関する法律により、「満65歳の誕生日の前々日」をさす)までに該当し、それによって請求する場合
○ 受給権発生の時期…請求日
○ 支給開始の時期…請求日の翌月から
○ 遡及受給はできない
○ 基本的に、診断書が3通必要
 (1)20歳時点の病状の診断書
 (2)障害認定日時点現在の病状の診断書
 (3)請求直近時点の病状の診断書(いま現在の診断書)

● 受診状況等証明書

障害年金のことで国民年金担当課又は社会保険事務所に相談にゆくと、まず真っ先に「受診状況等証明書」用紙を交付されるはずです。
診断書と同じく、これも医師に書いてもらうものですが、初診日や障害認定日を確定するために用いられます。
もし仮に障害認定日時点の診断書が得られなくても、同証明書で「カルテの存在」と「診療した事実の存在」が記載・証明されていれば、とりあえず現時点の診断書だけでも用意すれば良い、とされています。

● 診断書を補完する重要書類

診断書を補完するものとして、請求者本人が「病歴・就労状況等申立書」を書き、裁定請求のときに添付します。
障害年金の裁定はもちろん診断書によるのですが、実は、この申立書のほうも重要で、受給の可否を左右することすらあります。
但し、この申立書だけで裁定が行なわれる、ということは決してありえません。必ず診断書が必要です。
診断書に書かれる内容・通院歴・病状と整合性があることが求められますので、必ず、医師やケースワーカーと密接に相談しながら書き進めていって下さい。
また、仮に就労歴がない場合、「なぜ就労が困難なのか、それはどのような障害状態によるものなのか」ということを強調することがコツです。

● 障害年金の裁定請求の際に必要な持ち物

裁定請求の際には、裁定請求書に診断書、申立書を添えるほか、以下のものを用意し、必ず持参することが必要です。
なお、障害基礎年金の担当窓口は、市町村の国民年金担当課です。
(障害厚生年金と異なり、社会保険事務所ではありません。)

1 戸籍謄本(請求の3か月以内に発行されたもの)
 ※ 住民票ではダメ
2 年金手帳(又は基礎年金番号通知書)
3 普通預金通帳又は郵便貯金通帳(必ず本人名義のもの)
 ※ 本人名義の口座でなくてはいけません。総合口座で可。
4 認印(三文判で可)

用意ができましたら、提出書類については必ずコピーを取ってから提出しましょう。
だいたいの場合、あとから細かいツッコミが入り、何度か書き直し・再提出を求められます。
ですから、コピーを取っておくとほんとうに楽になりますし、「ここをこう書き直した」ということもわかりますから、受給できる・できないにかかわらず、とてもチェックしやすくなります。また、不支給になったときに不服審査請求ができるんですが、その際にも非常に役立ちます。

裁定請求を行なってだいたい3~6か月(もっとかかる場合もありますが、最大1年以内)くらいすると、受給できるかできないかのお知らせが送られてきます。また、受給可能だと別便で年金証書も送られてきます。

● 現況届

20歳前障害による無拠出型障害基礎年金の受給者は、現況届といって、毎年7月中に障害と所得の現状を届け出なければならない決まりになっています。
この時期が近づくと、社会保険庁(実際には社会保険事務所。以下同じ。)からハガキが送られてきますので、それに自筆署名等をして、期限内に、住所地の市区町村役場の国民年金担当課(社会保険事務所ではありません。)に提出します。
このハガキには書かれていませんが、自筆署名をすると「市区町村役場での所得調査を委任します」という意味にもなりますので、一般に、所得状況は市区町村役場のほうで調べて、社会保険庁に報告してくれるようになっています。
なお、一般に、ほとんどのケースが「有期認定」で、1~5年毎(それぞれの人によって異なり、社会保険庁から通知されます)に必ず診断書も提出する必要があります。
このとき、病状が快復すると支給を打ち切られるケースもあります(特に精神障害)。
(注:細かい差異はありますが、現況届そのものは、その他の年金を受給している人でも提出を要するものです。)

● 無拠出型障害基礎年金の、年間所得による支給制限

無拠出型障害基礎年金では、年間所得による支給制限があります。
本人の扶養家族(自分の妻とか子ども)の数によって変わってくるんですが、扶養家族がいない場合、所得制限のおおよその額はだいたい次のとおりになります。

○ 全額支給停止
 給与収入だけの場合は、約645万円以上の年収だったとき
 (所得でみると、約462万円以上の年間所得だったとき)
○ 半額支給停止
 給与収入だけの場合は、約518万円以上の年収だったとき
 (所得でみると、約360万円以上の年間所得だったとき)

支給停止は、前の年の所得に基づき、翌年8月から翌々年7月の1年間毎に行なわれます。
たとえば、平成16年の所得によって平成17年8月から平成18年7月まで支給停止になる、という感じになります。
なお、所得というのは、収入そのものではありません。
収入全体から必要経費として認められる部分を差し引いたものが所得です。
給与収入だけの場合には、毎年12月の年末調整が終わると配布される「源泉徴収票」の「給与所得控除後の給与の金額」というのが年間所得になります。

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