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2005/09/01

衆議院議員総選挙と障害者自立支援法

既報のとおり、障害者自立支援法(案)は、郵政民営化関連法(案)否決&衆議院解散のあおりを受けて、廃案になってしまった。
しかし、法案は、今秋の特別国会(あるいは、それに引き続く臨時国会)に再提出される見通しになっている。
法案が成立しなければしなかったで、現行の支援費制度(障害者施策)の著しい財源不足が避けられない。
いずれにせよ、どちらに転んでも、障害者福祉の大転換を迫られることになる。

それでは、9月11日の衆議院議員総選挙に臨み、各政党はこの問題をどのようにとらえ、どうすべきだと考えているのだろう?
日本障害者協議会(JD)は、衆議院議員総選挙を前に、各政党に対して障害者自立支援法(案)に係る緊急アンケート調査を実施した。
その結果は、現在、下記のURLで見ることができる。

http://www.jdnet.gr.jp/JDWebLetter/2005/20050827.htm

各政党の考え方は、実にくっきりと分かれている。
たいへん興味深く、投票にあたっては大いに参考にしたい。

各政党がどのような考え方であれ、一番の問題となるのは、やはり「財源」だ。
これについては、賛否のいかんにかかわらず、障害者自身の負担は避けられないと思う(但し、授産施設や作業所で働く障害者からも徴収しよう、というのはあんまりだが。)。

社民党や共産党は、明確に「反対」の立場を打ち出している。
しかし、「財源」はどうしようというのか?
実は、社民党や共産党は、これに対する答えを用意していない。盲点である。
「反対」は社民党や共産党の定番だが、ただただ「反対」すれば良い、というものではないだろう。「政策」が用意できないのでは問題外である。

「財源」を確保することは「政策」だ。
それができないのは、社民党や共産党の最大のウィークポイントだと言えよう。
とはいえ、政権をめざす民主党も、似たりよったりだ。年金改革を前面に打ち出しているが、こちらも「財源」はどうしようというのだろう?
結局、自民党や公明党が一番まともなことを言っている、としか見えてこない。皮肉なものだ。

ともあれ、「財源」を確保するためには、国民の痛みを伴わざるをえないだろう。
ある程度の「痛み」なしには、やはり「改革」は進められないのだ。

そのことをどのように説明し、国民から十分に理解を得ようというのか?
そして、それらの「痛み」を補ってあまりある施策を、どのように構築し、どのように提供しようというのか?
今回の衆議院議員総選挙の投票では、それを問いたい。

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コメント

「財源」を確保することは「政策」だ。
それができないのは、社民党や共産党の最大のウィークポイントだと言えよう。

リンク先、読みました。
http://www.jdnet.gr.jp/JDWebLetter/2005/20050827.htm

両党とも、財源確保について明確に打ち出していますが、こちらのエントリーでは、何故か「それができないのは~」という展開になっているので、不思議に思いました。

補正予算を組めばすむ。自衛隊のイラク派遣延長でテロ特措法ができたとき、派遣のための予算はなかったが、気前よく予備費から286億円出した政府である。充分な支援費予算をたてず、予算不足だと危機をあおりたて、自立支援法を制定しようとするたくらみは許されない。

私的には、共産党のこの考え方(上記リンク先で読みました)に深くうなずくことができたのですが。

投稿: ゆき | 2006/02/04 06:10

ゆきさんへ。
共産党が「補正予算を組めばよい」と言っているのは、あくまでも「当年度内の予算不足」に対してです。
よく読んでみて下さいね。
一見まともな論調に思えるかもしれませんが、では、その後の恒久的とも言える予算不足が、はたして「補正予算」で解決されるでしょうか?
答えは「否」だと思います。
なぜならば、補正予算は、あくまでも当座しのぎ(特に、単年度のみしか通用しない、という点に注意すべきです)でしかないからです。

「恒久的な予算不足」を招いている責任が政府にある、ということは否定できませんし、また、それを理由とした「障害者自立支援法」をどうしても制定しなければならなかったのか、と問われれば、確かに、見解は分かれるところだと思います。
ただ、少なくとも、政府は「補正予算」という当座しのぎにはせず、拙速なきらいはあるものの、「障害者自立支援法」という1つの「政策」を打ち出しました。

私は、障害者自立支援法の内容がどうであれ、そういう法律、つまり、1つの「政策」を出してきた、ということは、高く評価しなければいけないと考えています。
もちろん、政策にはいろいろな考え方があるわけですから、「障害者に原則1割負担を強いる必要はないはずだ!」と言われればそれまでです。
しかし、現に予算不足です。しかも、単年度で終わるような予算不足ではない…。それは否定しようのない事実なのですから、やはり、半恒久的な政策をプランニングすべきなのです。

この「障害者自立支援法」は、支援費制度の失敗を政府自らが認めたものであり、政府の責任は免れませんが、しかし、だからこそ、失敗を繰り返さないためにも半恒久的な政策が打ち出されたはずです。
大事なのは、そのことをいったん評価した上で、具体的な例をより数多く出しながら「しっかりとした恒久的な対案」を提示し、かつ、「確実に実践」してゆくこと…。
政府・与党はもちろんのこと、民主党や共産党、社民党などの野党に強く求められるのは、そういうことではないでしょうか。

このような考え方から、私は、補正予算でしのごうとする共産党や社民党の政策の考え方は疑問だ、としました。
言葉不足があったのか、ゆきさんには私の言わんとしたことがうまく伝わっていなかったのだと思いますが…。

投稿: まろくん | 2006/02/04 08:20

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