« 補聴器・集音器に関するアンケートを実施─国民生活センター | トップページ | Microsoft Update がいつまで経っても終わらない! »

2007/04/17

全国精神障害者家族会連合会が破綻─負債10億円

精神障害者を抱える家族の全国組織である「財団法人 全国精神障害者家族会連合会」(全家連、ぜんかれん。1965年(昭和40年)設立、1967年(昭和42年)に財団法人化。)が、多額の借入金を返済できる目途が立たず、破産・解散しました。

4月17日に臨時の評議員会を開いて破産・解散を決議し、同日午後、東京地方裁判所に破産申立が行なわれました。
全家連は厚生労働省所管の財団法人で、精神障害者関係の中核団体が破綻するという、きわめて異例の事態となります。

負債総額は、およそ10億円にものぼります。
破産を招く最大の原因となったのは、全家連が設置・所有・運営する精神障害者社会復帰促進センター「ハートピアきつれ川 喜連川温泉」(栃木県さくら市)の、多額の建設費。
何と20億円もの巨額を投じて、1996年(平成8年)にオープン。精神障害者授産施設機能を持つユニークな宿泊施設として、多方面からの注目を集めました。

建設資金のうち、6割を占める約12億円は、国などからの補助金や寄付。
実質的な借入額(建設資金の残り4割)は、厚生労働省主管の独立行政法人「福祉医療機構」と大手銀行からの、計約8億円です。

全家連の主な収入源は、月刊機関誌「月刊ぜんかれん」の販売収入の年間約1億円余に過ぎず、毎年5000万円にものぼる返済は、ハートピアきつれ川オープン当初から、全家連本体の運営を著しく圧迫していました。
このため、全家連は、厚生労働省や日本財団などから受け取っていた補助金や委託費の使途報告を偽装。浮いた金額を、ハートピアきつれ川の借入金返済資金に充てていました。

しかし、2002年(平成14年)に、この「補助金などの目的外使用」を巡る不祥事が発覚。
厚生労働省や日本財団は、2003年(平成15年)、加算金も含めた5億円余の即時返還を求めたため、全家連の運営は一気に危機的な状況に陥ってしまったのです。

これを受けて、全国の家族会組織(下部組織)や精神医療関係者が寄付金を募りましたが、思うようには集まらず、ハートピアきつれ川の建設資金返済残高が約5億5千万円弱、補助金などの未返還額が約4億円にのぼるなど、資金繰りがますます悪化。
国などからの補助金の支給もペナルティとしてストップされたままであることから、全家連としては「これ以上の事業の継続は困難」として、破産・解散を決めました。

各都道府県にある家族会組織(下部組織。全国で約6万世帯。会員数は計約12万人余。)は全家連とは別個の組織構成になっています。
このため、全家連の破産の影響を直接的にこうむることは少ない見通しです。

ハートピアきつれ川(精神障害者社会復帰促進センター事業)は、既に4月1日から「社会福祉法人 全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)に無償譲渡されました。
精神障害者10名を含む職員約50人は全精社協に雇用され、これまでどおりの業務を続けています。
さらに、全家連が直接経営していた精神障害者通所授産施設なども他の団体に譲渡・移管され、それぞれ運営は続けられています。

★ 追記(4月26日)
全家連が解散したのち、その組織は、旧・全家連傘下の各都道府県家族会組織から成る「特定非営利活動法人 全国精神保健福祉会連合会」と、地域での精神保健福祉活動にたずさわっている関係者などから成る「特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構」(通称「コンボ」)に引き継がれています。
(注:特定非営利活動法人=NPO法人)

★ 関連記事(外部ブログ)
♪ 3足わらじで福祉/ケアを考える ♪
微妙な発表日時‥‥これじゃあCHOMBOになっちゃうぞ!

|

« 補聴器・集音器に関するアンケートを実施─国民生活センター | トップページ | Microsoft Update がいつまで経っても終わらない! »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。