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2009年8月

2009/08/24

障害者の権利は守られているか? ― 世論調査結果

障害者の権利は守られているでしょうか?
障害があることだけを理由に、合理的な配慮をも否定されてしまったり、いわれのない差別を受けることがまだまだ少なくありません。

国際的な統一条約である障害者権利条約では、これらを厳しく禁止し、障害者の権利を守ることを定めていますが、それぞれの国の国民の意識の差によって、たとえ法令等で障害者の権利を守ったとしても、なかなか実効性のあるものとはなってゆかない現状があります。
これは、国民ひとりひとりが障害者の生活を守ってゆく、という意識が育ってないからでしょう。
そこで、内閣府の共生社会政策統括官(障害者施策担当)は、これらの意識を探る世論調査を一般の国民に対して行ない、このほど、その調査結果を発表しました。

【障害を理由とする差別等に関する意識調査 報告書】
[PDF]平成21年度障害を理由とする差別等に関する意識調査

この調査では、そもそも障害者権利条約の存在が知られていない、ということが浮き彫りになりました。
この結果は、十分に想像できることですが、まさに「仏作って魂入れず」。障害者施策がいかに上っ面なだけであるか、ということを、端的に示しているものなのかもしれません。

【障害者権利条約】
[条約本文]障害者権利条約(日本語訳)
[関連記事]障害者の権利条約
[PDF]障害者権利条約における障害差別禁止と合理的配慮

【 関連記事(当サイト) 】
障害のある当事者からのメッセージ(内閣府 平成16年12月調査)
障害者に関する世論調査(内閣府 平成19年2月調査)

一方、内閣府の共生社会政策統括官(障害者施策担当)は、毎年、障害者施策総合調査の結果を発表しています。
この調査は、「障害者が社会参加をしてゆく上でバリア(障壁)となっている事項を抽出し、そのバリアの解消に向けた課題を明確にしてゆく」ということが目的で、平成17年度から、障害者を対象としたアンケートによって実施されているものです。
平成19年度は、「生活支援」と「保健・医療」の分野について、調査が行なわれました。
また、平成20年度は「教育・育成」の分野について調査が行なわれ、現在、最終報告のとりまとめ作業中です。

【障害者施策総合調査 報告書】
[PDF]平成17年度障害者施策総合調査(情報・コミュニケーション)
[PDF]平成18年度障害者施策総合調査(雇用・就業)
[PDF]平成19年度障害者施策総合調査(生活支援、保健・医療)

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2009/08/18

モバイル型遠隔情報保障システム ― 実施団体を募集

ソフトバンクモバイル株式会社は、筑波技術大学NPO法人長野サマライズ・センター群馬大学と合同で、4月6日より、来年3月末までの1年間の予定で、iPhone3Gでの実用化を想定した「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を行なっていますが、この度、このシステムを利用・評価する団体の募集を開始しました。
聴覚障害者に対する「情報保障」の提供団体(社会福祉法人、NPO法人、公益法人)が対象で、募集期間は8月17日から9月13日まで。応募団体の中で一定の条件を満たす団体に、このシステムを使用するために必要な携帯電話やBluetoothマイクなどの機材を一定期間貸し出します。

モバイル型遠隔情報保障システム

このシステムは、携帯電話を利用して、遠隔で「パソコン要約筆記」を実現しようというもの。
従来のパソコン要約筆記は、一般に、講義などの場に2名の要約筆記者(いわゆる「通訳者」)が同席し、リアルタイムでパソコンの画面に入力していました。
しかしながら、LAN環境が構築されていない教室や体育館など、パソコンを持ち込むことも困難な環境下ではパソコン要約筆記ができず、特に、聴覚障害学生への情報保障面で大きな妨げになっていました。

システムでは、携帯電話を通じて話者の声を遠隔地にいる要約筆記者に送信し、同時に、そちらから字幕データを送り返してもらって携帯電話上に表示する、という形で、パソコン要約筆記を行ないます。
これにより、要約筆記者の立ち会い・同席なしにパソコン要約筆記を利用することが可能となり、また、端末の小ささもあって、非常に情報保障の幅が拡がることも予想できます。
iPhone3Gは通話とインターネットアクセスが同時に可能で、端末のディスプレーも大きいことから、システムの導入実験で用いられることとなりました。

システムが実用化されれば、聴覚障害者に対するいっそうの情報保障が期待できるでしょう。
4社は、同業他社や他企業でも導入できるよう、システムの利用マニュアルやノウハウをそれぞれのウェブサイトなどを通じて公開する予定、とのことです。

■ 募集要項
応募可能団体:原則として、社会福祉法人・NPO法人・公益法人
必要条件:PC1台、HUB/LANケーブル、インターネット環境があり、一時的にでもグローバルIPアドレスが一つ取得可能なこと。また、必要に応じてDDNSサービスの設定ができること。
募集期間:2009年8月17日(月)~9月13日(日)
選定方法:提出書類に基づき選定を実施。必要により、電話でのヒアリングがあり。
選定基準:目的がより近い形で達成できるか否かを選考の基準とする。
選定結果:2009年9月下旬までに各応募者に通知。
貸出開始:2009年10月1日(木)~

■ 貸出期間
・一次:10月1日~12月31日(3か月)
・二次:12月15日~3月15日(3か月)

■ 貸出機材
携帯電話やBluetoothマイクなど、システムを使用するのに必要な機材一式。
・iPhone3G(台数は協議の上、決定)
・BlueToothマイク(台数は協議の上、決定)
・音声受信用携帯電話 1台(ミュート機能付き)
・音声通話用携帯電話 1台(ブロードバンドルータの場合)
・音声分配器(出力端子×5)
・ミキサー&アンプ
・ステレオミニジャック←→ステレオ標準ジャック 変換コネクタ
・ステレオ音声(ピンプラグ×2)ケーブル
・ステレオミニプラグ←→ピンプラグ×2 変換ケーブル

■ 応募方法
応募書類に必要事項を記入し、9月13日(日)までに長野サマライズ・センターまで
sama4089@yahoo.co.jp

■ 応募書類(申請書)
http://www10.plala.or.jp/summarize/sb/mobilesinseisyo.doc

■ その他
・機材貸出にあたっては、個別に覚書を作成。
・期間中・終了時に、所定様式で成果報告書を提出。
・ソフトバンクモバイル、長野サマライズ・センターのウェブサイトで紹介。

■ 問い合わせ先
NPO法人 長野サマライズ・センター
http://www10.plala.or.jp/summarize/
Tel/Fax:0263-86-1619

ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース
ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース(PDF版)

【関連記事(当サイト)】
 モバイル型遠隔情報保障システム
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2009/04/post-eefd.html

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