聴覚障害・中途失聴・難聴

2009/08/18

モバイル型遠隔情報保障システム ― 実施団体を募集

ソフトバンクモバイル株式会社は、筑波技術大学NPO法人長野サマライズ・センター群馬大学と合同で、4月6日より、来年3月末までの1年間の予定で、iPhone3Gでの実用化を想定した「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を行なっていますが、この度、このシステムを利用・評価する団体の募集を開始しました。
聴覚障害者に対する「情報保障」の提供団体(社会福祉法人、NPO法人、公益法人)が対象で、募集期間は8月17日から9月13日まで。応募団体の中で一定の条件を満たす団体に、このシステムを使用するために必要な携帯電話やBluetoothマイクなどの機材を一定期間貸し出します。

モバイル型遠隔情報保障システム

このシステムは、携帯電話を利用して、遠隔で「パソコン要約筆記」を実現しようというもの。
従来のパソコン要約筆記は、一般に、講義などの場に2名の要約筆記者(いわゆる「通訳者」)が同席し、リアルタイムでパソコンの画面に入力していました。
しかしながら、LAN環境が構築されていない教室や体育館など、パソコンを持ち込むことも困難な環境下ではパソコン要約筆記ができず、特に、聴覚障害学生への情報保障面で大きな妨げになっていました。

システムでは、携帯電話を通じて話者の声を遠隔地にいる要約筆記者に送信し、同時に、そちらから字幕データを送り返してもらって携帯電話上に表示する、という形で、パソコン要約筆記を行ないます。
これにより、要約筆記者の立ち会い・同席なしにパソコン要約筆記を利用することが可能となり、また、端末の小ささもあって、非常に情報保障の幅が拡がることも予想できます。
iPhone3Gは通話とインターネットアクセスが同時に可能で、端末のディスプレーも大きいことから、システムの導入実験で用いられることとなりました。

システムが実用化されれば、聴覚障害者に対するいっそうの情報保障が期待できるでしょう。
4社は、同業他社や他企業でも導入できるよう、システムの利用マニュアルやノウハウをそれぞれのウェブサイトなどを通じて公開する予定、とのことです。

■ 募集要項
応募可能団体:原則として、社会福祉法人・NPO法人・公益法人
必要条件:PC1台、HUB/LANケーブル、インターネット環境があり、一時的にでもグローバルIPアドレスが一つ取得可能なこと。また、必要に応じてDDNSサービスの設定ができること。
募集期間:2009年8月17日(月)~9月13日(日)
選定方法:提出書類に基づき選定を実施。必要により、電話でのヒアリングがあり。
選定基準:目的がより近い形で達成できるか否かを選考の基準とする。
選定結果:2009年9月下旬までに各応募者に通知。
貸出開始:2009年10月1日(木)~

■ 貸出期間
・一次:10月1日~12月31日(3か月)
・二次:12月15日~3月15日(3か月)

■ 貸出機材
携帯電話やBluetoothマイクなど、システムを使用するのに必要な機材一式。
・iPhone3G(台数は協議の上、決定)
・BlueToothマイク(台数は協議の上、決定)
・音声受信用携帯電話 1台(ミュート機能付き)
・音声通話用携帯電話 1台(ブロードバンドルータの場合)
・音声分配器(出力端子×5)
・ミキサー&アンプ
・ステレオミニジャック←→ステレオ標準ジャック 変換コネクタ
・ステレオ音声(ピンプラグ×2)ケーブル
・ステレオミニプラグ←→ピンプラグ×2 変換ケーブル

■ 応募方法
応募書類に必要事項を記入し、9月13日(日)までに長野サマライズ・センターまで
sama4089@yahoo.co.jp

■ 応募書類(申請書)
http://www10.plala.or.jp/summarize/sb/mobilesinseisyo.doc

■ その他
・機材貸出にあたっては、個別に覚書を作成。
・期間中・終了時に、所定様式で成果報告書を提出。
・ソフトバンクモバイル、長野サマライズ・センターのウェブサイトで紹介。

■ 問い合わせ先
NPO法人 長野サマライズ・センター
http://www10.plala.or.jp/summarize/
Tel/Fax:0263-86-1619

ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース
ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース(PDF版)

【関連記事(当サイト)】
 モバイル型遠隔情報保障システム
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2009/04/post-eefd.html

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2009/04/08

モバイル型遠隔情報保障システム

ソフトバンクモバイル株式会社は、筑波技術大学NPO法人長野サマライズ・センター群馬大学と合同で、4月6日より、来年3月末までの1年間の予定で、iPhone 3G での実用化を想定した「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を行ないます。

モバイル型遠隔情報保障システム

このシステムは、携帯電話を利用して、遠隔で「パソコン要約筆記」を実現しようというもの。
従来のパソコン要約筆記は、一般に、講義などの場に2名の要約筆記者(いわゆる「通訳者」)が同席し、リアルタイムでパソコンの画面に入力していました。
しかしながら、LAN環境が構築されていない教室や体育館など、パソコンを持ち込むことも困難な環境下ではパソコン要約筆記ができず、特に、聴覚障害学生への情報保障面で大きな妨げになっていました。

システムでは、携帯電話を通じて話者の声を遠隔地にいる要約筆記者に送信し、同時に、そちらから字幕データを送り返してもらって携帯電話上に表示する、という形で、パソコン要約筆記を行ないます。
これにより、要約筆記者の立ち会い・同席なしにパソコン要約筆記を利用することが可能となり、また、端末の小ささもあって、非常に情報保障の幅が拡がることも予想できます。
iPhone 3G は通話とインターネットアクセスが同時に可能で、端末のディスプレーも大きいことから、システムの導入実験で用いられることとなりました。

システムが実用化されれば、聴覚障害者に対するいっそうの情報保障が期待できるでしょう。
4社は、同業他社や他企業でも導入できるよう、システムの利用マニュアルやノウハウをそれぞれのウェブサイトなどを通じて公開する予定、とのことです。

ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース
ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース(PDF版)

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2008/09/05

聴覚障害不正認定事件

前回取り上げた「身体障害者手帳交付事務の適正化」は、札幌市の耳鼻咽喉科医が同市内の社会保険労務士らと手を組んで虚偽の聴覚障害診断書を作成していたとされる問題が契機になっていますが、この問題で、身体障害者手帳の障害等級が不正に重く記載された疑いのほか、障害年金についても不正に受給された疑いが強まっています。
不正受給額は、記録が残っている2002~2007年度の分だけでも総額7億円余。約140人の不正受給が明らかになりました。
この問題では、虚偽記載に加え、関係者の間で本来やり取りしてはならない不正な成功報酬がやり取りされたことも問題視されなければなりません。

いずれにしても、身体障害者福祉法や国民年金法・厚生年金保険法に明らかに違反するほか、詐欺罪(刑法)の適用も考えられる、重大な犯罪です。
このような犯罪が発生したことによって聴覚障害の障害認定が過剰に慎重さを増しており、何ら不正などのありえない、一日でも早く身体障害者手帳や障害年金を必要としたい聴覚障害者には、大きな影響が出始めています。
事件の関係者は「良かれと思ってやったことだ」などと言いたいのでしょうが、このような不正がかえって障害者を苦しめることになるのだ、ということをしっかりと認識してほしいものです。たいへん迷惑です!
私たちは、彼ら(不正に受給した障害者本人を含む)を許してはなりません。

身体障害者福祉法 第47条
偽りその他不正な手段により、身体障害者手帳の交付を受けた者又は受けさせた者は、6月以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。

国民年金法 第111条
偽りその他不正な手段により給付を受けた者は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
ただし、刑法(明治40年法律第45号)に正条があるときは、刑法による。

厚生年金保険法 第40条の2
偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、社会保険庁長官は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。

【関連記事(当サイト)】

オージオグラム~難聴の認定
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2005/02/post_111b.html
身体障害者手帳交付事務の適正化
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2008/07/post_8278.html
身体障害認定基準 ─ 手帳編
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2008/07/post_099d.html

【おことわり】

国民年金・障害厚生年金の障害認定基準(障害基礎年金・障害厚生年金)を紹介する予定でいるところですが、諸般の事情により遅れています。
たいへん申し訳ありませんが、もうしばらくお待ち下さい。
(※ 各手帳の障害認定基準と年金での障害認定基準は全くの別物で、相互の関連性もありません。)

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2007/11/03

字幕放送に対する放送行政指針

総務省情報通信政策局10月30日「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針(字幕放送に対する放送行政指針)」を公表しました。
この指針では、平成20年度から平成29年度までの10年間を目途に、新たに下記のような番組に字幕を付与することが目標とされています。

1.再放送される番組
2.複数の人が同時に会話を行なう、という場合以外の、生放送の番組
3.手話によって音声を説明している番組(= 新たに字幕も付与する)
4.大部分が歌唱である音楽番組(= 歌詞等の字幕を付与する)
5.データ放送等(= デジタル化への対応)
6.解説放送

指針はもともと、平成9年に当時の郵政省が策定した「字幕放送普及行政指針」を出発点としています。
これを引き継いで、総務省は平成19年3月「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する研究会」(平成18年10月~平成19年3月)の報告書(まとめ)を公表しましたが、今回公表された指針は、同研究会報告書による提言等を踏まえた内容となっています。

そこで、下記のとおり、研究会の報告書(まとめ)も含めた指針の内容をPDFファイルで用意しました。
ぜひ参考にしてみて下さい。

【ダウンロード】
 [PDF]視聴覚障害者向け放送普及行政の指針(字幕放送に対する放送行政指針)

【ダウンロードの手順(Windowsの場合)】
 Internet Explorer 6 を使っている場合は、次のとおりです。
 なお、「名前をつけて保存」するときのファイル名は、自動的に付きます。
   1.リンク([PDF])の上をマウスで右クリック(マウスの右ボタンを使う)
   2.コンテキストメニュー(右クリックしたときのメニュー)が現われる
   3.「対象をファイルに保存」を選択
   4.「ファイルのダウンロード」で「名前をつけて保存」を行なう

【関連記事(当サイト)】
 政見放送に字幕を

※ ダウンロード後のファイルの閲覧には Adobe Reader(Adobe Acrobat Reader)が必要です。

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2007/10/10

通信販売の補聴器等の安全性や補聴効果

補聴器は高~い!
中度以上の難聴者にとっては聴き取りやすくて助かる「デジタル補聴器」の場合、高出力タイプだと1台20万円前後(注:もちろん、片耳だけのお値段!)もします。
両耳に装用したほうが自然なステレオ効果が得られ、聴こえ心地も全く違うため、できるだけ両耳装用のほうが望ましいんですけど、そうすると合わせて40万円!
手取り月給1か月分以上がふっ飛んでゆきますなー。生活できなくなっちゃう‥‥。

こんな事情をある程度見通したのかどうなんだか、ここんとこ、通信販売で、安価な補聴器や集音器を扱ってる所が目立ってきました。
これ、はっきり言って、とんでもない商品が多いです。
音声の増大効果があんまり見られない製品はまだ良いとして、とんでもなくバカでかい音が急に出る‥‥なんていう商品すらあります。
要は、通販商品そのものが難聴者のことを考えたものではない、っていうこと。う~ん‥‥。

こういう商品への苦情は多いようで、ここで独立行政法人国民生活センターが、とうとう「通信販売の補聴器等の安全性や補聴効果」に関する実態調査を行ない、その結果を9月6日に公表しました。

[PDF]通信販売の補聴器等の安全性や補聴効果(報告書)

上記の報告書の中で列挙されてる商品、実際に使ったり、見たりしたものばっかり。
調査結果を見て、思わず「そのとおりっ!」って、うなずいてしまいました。

こういう実態は、もっともっと知られたほうがいいでしょうねぇ。
安価で補聴器や集音器が入手できる、ってなると、難聴や補聴器に関する正しい知識に乏しい人は飛びついちゃう‥‥。
しかも、通信販売で入手できるんでお手軽、ってことで、めんどくさがり屋には、ただでさえ誘惑が(笑)。
ここが「悪魔のささやき」って言いますか、あとから「こんなはずでは!」ってなっちゃう原因なんですけどもね。

補聴器はきめ細かな調整(フィッティング)が不可欠で、そもそも通信販売で買うような商品じゃありません。
1回でぴたっと自分の難聴にマッチした聴こえが得られる、なんてことは、まずありえませんもん。
何度も何度も補聴器屋さんにかよって、根気強く調整してもらわなくっちゃならない‥‥。
もちろん、イヤな顔ひとつしないで対応してくれる補聴器屋さんに出会うことも、すご~く大事になってきます。たとえば、私がとってもお世話になってる、株式会社ワールドパイオニアの「にっこり補聴器屋さん」(東京・中野)のように。
さらに、耳かけ型補聴器の場合、「ピー、ピー」とやかましい音が漏れてしまうハウリングの対策のためにイヤモールド(特殊な耳栓で、ひとりひとりの耳穴の形に合わせて作ってもらう)が不可欠になってくるし、そういったことにも対応してないとまずいんですよ‥‥。

そのほか、補聴器の購入には公費助成がある、ってことも知っておいたほうがいいでしょうねぇ。
身体障害者手帳の交付(身体障害者福祉法)を受けることが前提になってきますけど、障害者自立支援法に基づいた「補装具費の給付」ってことで、補聴器を「補装具」として購入できます。
自分の希望するお店で、自分に合った補聴器(但し、補装具費の給付基準に合致した商品)を買えるし、その購入費用の何割かについて公費助成(これが「補装具費」)が。しかも、修理代もOK。
なので、これを利用しない手はありませ~んっ(笑)。

いずれにしても、障害を持った人がよりスムーズに暮らしてゆくためには、しっかりとした正しい知識を持ってないととんでもないことになる、ってことが言えると思います。
もちろん、たとえば補装具費のことなんかは、公的機関などが積極的にPRしてゆくことも求められますけどもね。
でも、それ以上に、障害者自身が、自分のほうから情報を求めて動いてゆかないとダメですねぇ。
正確な情報をいかに数多くゲットするか‥‥。ここが大事だと思います。

報告書はPDFファイルで用意させてもらいました。
じっくり見ていただいて、その実態を把握してもらえるとありがたいです。

【ダウンロードの手順(Windowsの場合)】

 Internet Explorer 6 を使っている場合は、次のとおりです。
 なお、「名前をつけて保存」するときのファイル名は、自動的に付きます。
   1.リンク([PDF])の上をマウスで右クリック(マウスの右ボタンを使う)
   2.コンテキストメニュー(右クリックしたときのメニュー)が現われる
   3.「対象をファイルに保存」を選択
   4.「ファイルのダウンロード」で「名前をつけて保存」を行なう

閲覧には Adobe Reader(Adobe Acrobat Reader) が必要です。
バージョン5以上の Adobe Reader に対応しています。

【関連記事(当サイト)】

補聴器・集音器に関するアンケートを実施─国民生活センター
  http://maroon.way-nifty.com/welfare/2007/04/post_d18b.html
やっと「補装具費」の支給申請‥‥
  http://maroon.way-nifty.com/welfare/2007/03/post_41d3.html
補装具~補聴器の修理
  http://maroon.way-nifty.com/welfare/2006/06/post_b1b4.html
オージオグラム~難聴の認定
  http://maroon.way-nifty.com/welfare/2005/02/post_111b.html

【関連サイト】

にっこり補聴器屋さん ブログ
  http://ameblo.jp/wp-nikkori-hochoki/

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通販購入の補聴器「性能に問題多い」─ 国民生活センター

インターネットや通信販売で手軽に購入できる補聴器や集音器などの機器について、安全性や性能に問題があるものが多いことが9月6日、国民生活センターの調べでわかった。

補聴器は薬事法に基づく「管理医療機器」にあたり、製造や販売について一定の基準が設けられている。
集音器は、補聴器と同様、耳に装着して使うものだが、同法の基準外だ。

同センターでは、通信販売などで売られている補聴器5銘柄と集音器5銘柄の計10社10銘柄について、安全性や性能について商品テストを実施した。
対象の10銘柄のボリュームを最大にし、90デシベルの音を入力したところ、補聴器2銘柄と集音器5銘柄で出力の最高値が120デシベルを超えた。
日本補聴器工業会では使用者の聴力を保護するため、自主安全基準で出力の最高値を120デシベル以下と定めている。また、補聴器は人の声を聞き取りやすいよう、一般的には周波数が1000ヘルツ以下の低音よりも、2000~3000ヘルツの高音を増幅する仕組み。
しかし、補聴器2銘柄と集音器5銘柄の計7銘柄で、高音よりも低音の増幅が大きくなるようになっていて、聞き取りに適さないものもあった。
薬事法では、補聴器に製造販売業者名の記載を義務づけているが、1銘柄で記載がなかった。

国民生活センターによると、ネットや通販で購入した補聴器などの苦情相談はこの5年間で212件。
通信販売の商品は、特定商取引法に基づくクーリングオフの対象になっていない。

同センターは、購入者に「医師の診察を受けた上で、専門家に調整してもらった商品を選んで」と注意を呼びかけている。

(2007年9月6日  読売新聞)

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通信販売の補聴器等の安全性や補聴効果 ─ 販売サービスに関する調査も含めて ─

【目的】

補聴器を装用して十分な効果を得るためには、個人の難聴の程度等に合わせた適切なフィッティングが重要とされる。
しかし、現状では、補聴器のフィッティングに関する専門的な資格はなく、業界の自主的な認定制度等に委ねられている。
一方、インターネット等の通信販売でも、補聴器や、医療機器ではない「集音器等」が数多く販売されている。
そこで、通信販売の補聴器及び集音器等について、安全性や補聴効果に関するテスト、モニターによる装用テスト等を行ない、個人に合わせたフィッティングなしに販売される補聴器等の問題点を調べた。
また、補聴器販売店を対象にアンケート調査を行ない、補聴器販売サービスの実態と問題点を消費者に情報提供することとした。

【概要】

* PIO-NETに寄せられる補聴器等についての相談は年々増加傾向にあり、店舗以外での購入による相談も全体の35%程度を占めていた。
* 出力される最大音が大きく、安全性に問題があると思われる銘柄があった。
* 会話音を増幅する能力が小さく、十分な補聴効果が得られない可能性がある銘柄があった。
* 会話音の聞き取りに適さない周波数特性を持つ銘柄が、10銘柄中7銘柄あった。
* 8銘柄は、モニターが使用しているフィッティングを受けて購入した補聴器に比べて、十分な補聴効果が得られなかった。
* 薬事法に基づく表示に不備がある銘柄が1銘柄あり、問題であった。
* 補聴器販売店に対するアンケート結果から、回答を得た販売店の約4割が業界の認定店や加盟店ではなく、資格のない販売員が補聴器販売業務に従事していることが分かった。
* 聴力検査や補聴器の調整に用いられる設備・機器の有無は販売店の種類によって差があるにもかかわらず、サービス内容についての回答はほぼ同じであり、矛盾していた。

【消費者へのアドバイス】

* フィッティングを受けて補聴器を購入するようにしましょう。
* 補聴器を購入する際は、業界の認定制度の下で一定の基準を満たした販売店で、購入するようにしましょう。
* 難聴者は、集音器等を使用しないようにしましょう。

【業界への要望】

* フィッティングをした上で補聴器が販売されるよう、販売システムの見直しを要望する。
* 補聴器販売サービスの内容及び水準の向上を要望する。
* 補聴器について、安全性や補聴効果等についての一定の基準を設けるよう要望する。
* 薬事法に基づく表示の改善を要望する。
* 集音器等についても安全性に関する基準を設け、また、難聴者が使用することのないよう表示の改善を要望する。

【行政への要望】

* 補聴器は、使用者の難聴の状態に合わせて使用する必要のある管理医療機器である。良好なフィッティングサービスが受けられるよう、一定水準以上の技術者の育成の強化、また、販売管理者についての研修へフィッティングに関する事項を盛り込む等、業界指導を要望する。
* 補聴器について、安全上の観点からの出力最大音の設定、及び最低限の補聴効果等規格基準の設定を要望する。
* 薬事法に基づく表示について、指導の徹底を要望する。
* 集音器等についても安全性に関する基準を設け、また、難聴者が使用することのないよう指導の徹底を要望する。

【要望先】

厚生労働省医薬食品局 審査管理課医療機器審査管理室
厚生労働省医薬食品局 監視指導・麻薬対策課
経済産業省商務情報政策局 医療・福祉機器産業室
経済産業省製造産業局 日用品室
経済産業省 商務流通グループ製品安全課
有限責任中間法人日本補聴器工業会
社団法人日本通信販売協会

【情報提供先】

内閣府国民生活局 消費者調整課
経済産業省 商務流通グループ消費経済政策課
公正取引委員会事務総局 取引部景品表示監視室
社団法人日本耳鼻咽喉科学会
日本聴覚医学会

(2007年9月6日  国民生活センター)

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2007/07/17

政見放送に字幕を

全国の聴覚障害者団体で構成される「社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会」は7月13日、参議院議員選挙の政見放送への字幕や手話を求める要望書を、菅義偉総務相と各政党に郵送しました。

現在、政見放送の一部に手話が付けられていますが、字幕は付けられておらず、候補者の訴えがよくわからないため、選挙に参加したくてもできない聴覚障害者が少なくありません。
要望書は、法律によって政見放送などに手話や字幕を付けることを義務づけてほしい、と求めています。

総務省選挙部管理課によると、「公職選挙法などに基づいて字幕を付けるためには言葉を要約する必要があり、公平性が保たれるかどうかという問題点などがあるため、現在は用いられていません。」とのことです。
しかし、「あらかじめ政見放送で話される内容を字幕化して、政党や候補者が用意するべし」などと法律によって義務づければ、私としては、十分実現可能だと思うのですが‥‥。

民主党では、希望者に政見放送の内容を記したテキストメールを配布しています。
希望者は prc@dpj.or.jp まで連絡してみて下さい。
また、民主党では以下のとおり、テレビ番組への字幕の付加を普及するための法案を準備しています。

○ テレビ番組の字幕普及促進のための放送法等の一部を改正する法律案(概要)
 http://www.dpj.or.jp/seisaku/joho/BOX_JH0008.html

○ 聴覚障害者の利便の増進に資する字幕放送番組の提供の促進のための放送法及び有線テレビジョン放送法の一部を改正する法律案(要綱)
 http://www.dpj.or.jp/seisaku/joho/BOX_JH0007.html

参考までに、公職選挙法などでどのように政見放送の基準が定められているのか、聴覚障害者の情報保障にかかわる部分のみ、以下にその抄を記しておきたいと思います。
(注:聴覚障害者の情報保障にかかわる部分については、特に、私が下線を付してあります。)

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■ 公職選挙法 (昭和25年法律 第100号)

第150条(政見放送)

 衆議院(小選挙区選出)議員の選挙においては、候補者届出政党は、政令の定めるところにより、選挙運動の期間中、日本放送協会及び一般放送事業者のラジオ放送又はテレビジョン放送(放送法(昭和25年法律第132号)2条2号の3に規定する中波放送又は同条2号の5に規定するテレビジョン放送をいう。以下同じ。)の放送設備により、公益のためその政見(当該候補者届出政党が届け出た候補者の紹介を含む。以下、この項において同じ。)を無料で放送することができる。この場合において、日本放送協会及び一般放送事業者は、その録音し若しくは録画した政見又は候補者届出政党が録音し若しくは録画した政見をそのまま放送しなければならない。

 候補者届出政党は、政令で定めるところにより、政令で定める額の範囲以内で、前項の政見の放送のための録音又は録画を無料ですることができる。

 衆議院(比例代表選出)議員、参議院議員又は都道府県知事の選挙においては、当該公職の候補者(衆議院比例代表選出議員の選挙にあっては衆議院名簿届出政党等、参議院比例代表選出議員の選挙にあっては参議院名簿届出政党等。第5項に同じ。)は、政令で定めるところにより、選挙運動の期間中、日本放送協会及び一般放送事業者のラジオ放送又はテレビジョン放送の放送設備により、公益のため、その政見(衆議院比例代表選出議員の選挙にあっては衆議院名簿登載者、参議院比例代表選出議員の選挙にあっては参議院名簿登載者の紹介を含む。以下この項において同じ。)を無料で放送することができる。この場合において、日本放送協会及び一般放送事業者は、その政見を録音し又は録画し、これをそのまま放送しなければならない。

 第1項の放送に関しては、当該都道府県における届出候補者を有するすべての候補者届出政党に対して、同一放送設備を使用し、当該都道府県における当該候補者届出政党の届出候補者の数(12人を超える場合においては、12人とする。)に応じて政令で定める時間数を与える等同等の利便を提供しなければならない。

 第3項の放送に関しては、それぞれの選挙ごとに当該選挙区(選挙区がないときは、その区域)のすべての公職の候補者に対して、同一放送設備を使用し、同一時間数(衆議院比例代表選出議員の選挙にあっては当該選挙区における当該衆議院名簿届出政党等の衆議院名簿登載者の数、参議院比例代表選出議員の選挙にあっては参議院名簿登載者の数に応じて政令で定める時間数)を与える等同等の利便を提供しなければならない。

 前各項の放送の回数、日時その他の放送に関し必要な事項は、総務大臣が日本放送協会及び一般放送事業者と協議の上、定める。この場合において、衆議院(比例代表選出)議員の選挙における衆議院名簿届出政党等又は参議院(比例代表選出)議員の選挙における参議院名簿届出政党等の放送に関しては、その利便の提供について、特別の考慮が加えられなければならない。

第143条第2項(文書図画の掲示) 抄

 選挙運動のために、アドバルーン、ネオン・サイン又は電光による表示、スライドその他の方法による映写等の類を掲示する行為は、前項の禁止行為に該当するものとみなす。

第197条の2(実費弁償及び報酬の額) 抄

 衆議院(比例代表選出)議員の選挙以外の選挙においては、選挙運動に従事する者(選挙運動のために使用する事務員、専ら第141条第1項の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上における選挙運動のために使用する者及び専ら手話通訳のために使用する者に限る。)については、前項の規定による実費弁償のほか、当該選挙につき第86条第1項から第3項まで若しくは第8項、第86条の3第1項若しくは同条第2項において準用する第86条の2第9項前段又は第86条の4第1項、第2項、第5項、第6項若しくは第8項の規定による届出のあった日からその選挙の期日の前日までの間に限り、公職の候補者1人について1日50人を超えない範囲で各選挙ごとに政令で定める員数の範囲以内において、1人1日につき政令で定める基準に従い当該選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会(参議院比例代表選出議員の選挙については、中央選挙管理会)が定める額の報酬を支給することができる。

 衆議院(小選挙区選出)議員の選挙においては、候補者届出政党は、当該候補者届出政党が行う選挙運動に従事する者(当該候補者届出政党が行う選挙運動のために使用する事務員、専ら第141条第2項の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上における選挙運動のために使用する者及び専ら手話通訳のために使用する者に限る。)に対し、当該選挙につき第86条第1項又は第8項の規定による届出のあった日からその選挙の期日の前日までの間に限り、1人1日につき政令で定める額の報酬を支給することができる。

 衆議院(比例代表選出)議員の選挙においては、衆議院名簿届出政党等は、当該衆議院名簿届出政党等が行う選挙運動に従事する者(当該衆議院名簿届出政党等が行う選挙運動のために使用する事務員、専ら第141条第3項の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上における選挙運動のために使用する者及び専ら手話通訳のために使用する者に限る。)に対し、当該選挙につき第86条の2第1項の規定による届出のあった日からその選挙の期日の前日までの間に限り、1人1日につき政令で定める額の報酬を支給することができる。

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■ 公職選挙法施行令 (昭和25年政令 第89号)

第111条の4(政見放送) 抄

 衆議院小選挙区選出議員の選挙においては、候補者届出政党は、日本放送協会及び都道府県ごとに総務大臣が定める一般放送事業者(次条第2項及び第3項において単に「一般放送事業者」という。)の放送設備により、その政見(当該候補者届出政党が届け出た候補者の紹介を含む。)を放送することができる。

 衆議院比例代表選出議員の選挙においては、衆議院名簿届出政党等は、日本放送協会及び選挙区ごとに総務大臣が定める一般放送事業者の放送設備により、その政見(衆議院名簿登載者の紹介を含む。)を放送することができる。

 参議院比例代表選出議員の選挙においては、参議院名簿届出政党等は、日本放送協会の放送設備により、その政見(参議院名簿登載者の紹介を含む。)を放送することができる。

 参議院選挙区選出議員又はと都道府県知事の選挙においては、公職の候補者は、日本放送協会及びそれぞれの選挙における選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)ごとに総務大臣が定める一般放送事業者の放送設備により、その政見を放送することができる。

第111条の5(政見放送のための録音又は録画の公営) 抄

 法第150条第2項の規定の適用を受けようとする候補者届出政党は、録音又は録画を業とする者との間において同項の録音又は録画に関し有償契約を締結し、総務省令で定めるところにより、その旨を当該選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会に届け出なければならない。

 都道府県は、候補者届出政党(前項の規定による届出をしたものに限る)が同項の契約に基づき当該契約の相手方である録音又は録画を業とする者に支払うべき金額のうち、次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める金額の合算額を、当該録音又は録画を業とする者からの請求に基づき、当該録音又は録画を業とする者に対し支払う。

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■ 政見放送及び経歴放送実施規程 (平成6年11月29日 自治省告示第165号)

第8条第3項(録音及び録画の方法) 抄

 参議院名簿届出政党等の政見の録音又は録画は、第1項各号に掲げる方式又は組合せ方式(単独方式、対談方式及び複数方式のいずれか一の方式により政見の録音又は録画を行った物を二つ組合わせて政見の録音又は録画を行う方式をいう。)に従い、日本放送協会の定めるところにより行うものとする。この場合において、当該参議院名簿届出政党等から自らが選定した手話通訳士(平成元年厚生省告示第122号の手話通訳士をいう。)1人による手話通訳士を付して政見を録画するよう申込みがあったときは、日本放送協会は、当該手話通訳士による手話通訳を付して政見を録画するものとする。

第9条(音声機能等に障害のある候補者等についての特例) 抄

 前条の政見の録音又は録画を行う場合において、次の各号の一に該当する候補者届出政党等、衆議院名簿届出政党等若しくは参議院名簿届出政党等の政見の録音若しくは録画に出席する者(以下「政党等政見録音等出席者」という。)又は候補者等は、次項、第3項又は第7項の規定によりあらかじめ提出された録音用原稿について日本放送協会又は一般放送事業者が録音した物(以下「録音物」という。)を使用することができる

 [1] 身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条に規定する身体障害者で、同法第15条第4項の規定により交付を受けた身体障害者手帳に、音声機能若しくは言語機能の障害(以下「音声機能障害」という。)の程度が3級若しくは4級である者として記載されているもの又は音声機能等の障害の程度がこれらの障害の程度に該当することにつき身体障害者福祉法施行令(昭和25年政令第78号)第9条第1項に規定する身体障害者手帳交付台帳を備える都道府県知事若しくは指定都市若しくは中核市の長が書面により証明したもの

 [2] 戦傷病者特別援護法(昭和38年法律第168号)第2条第1項に規定する戦傷病者で、同法第4条の規定により交付を受けた戦傷病者手帳に、音声機能等の障害の程度が恩給法(大正12年法律第48号)別表第1号表ノ2の第2項症から第4項症までである者として記載されているもの又は音声機能等の障害の程度がこれらの障害の程度に該当することにつき戦傷病者特別援護法施行令(昭和38年政令第358号)第5条に規定する戦傷病者手帳交付台帳を備える都道府県知事が書面により証明したもの

第10条第1項(候補者届出政党等が自ら行う政見の録音又は録画の提出) 抄

 候補者届出政党等は、日本放送協会又は第2条第7項の規定により定められた一般放送事業者において第7条1項又は第5項の規定による政見の録音又は録画を行わない場合には、自らが録音し又は録画した政見を日本放送協会又は当該一般放送事業者に提出することができる

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2007/04/10

補聴器・集音器に関するアンケートを実施─国民生活センター

独立行政法人国民生活センター商品テスト部では現在、補聴器・集音器等(聴力補助器具)に関するアンケート調査を行なっている。
この調査は、実際に聴力補助器具を使用している本人または家族を対象とし、購入や使用の実態を調べるもの。4月16日(月)まで調査回答者(追加募集分)を募っている。

アンケート回答希望者http://www.kokusen.go.jp/question/q-20070326.html回答者募集フォームから応募するか、ハガキまたはFAXで応募する。
アンケートは、電子メール(フォームから応募したとき)または郵送で、4月下旬頃に届けられる予定。
なお、回答内容について、国民生活センターからメールやFAXなどで確認を求められる場合があるので、あらかじめ承知しておくことが必要である。

ハガキまたはFAXで応募する際の連絡先などは、以下のとおり。
なお、アンケート回答者には、謝礼として、図書カード 1000円分が贈呈される。

■ ハガキによる応募(注:アンケート用紙は郵送で送付されます)
 〒229-0029 神奈川県相模原市弥栄3-1-1
 独立行政法人国民生活センター商品テスト部 補聴器アンケート担当
 ★ 氏名、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号を必ず明記すること。

■ FAXによる応募(注:同上)
 FAX:042(755)5417
 ★「補聴器等に関するアンケート調査 回答希望」と明記して、FAXすること。
 ★ 氏名、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号を必ず明記すること。

■ 問い合わせ先
 独立行政法人国民生活センター商品テスト部 補聴器アンケート担当
 電話:042(758)3166
 FAX:042(755)5417

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2007/03/04

やっと「補装具費」の支給申請‥‥

デジタル補聴器の調子がいまいちで、お店にみてもらったら、もはや修理不能。
まぁ、ちょうど5年の耐用年数に達したし、寿命なのかなぁ?

っていうことで、昨年秋から、補装具給付制度を利用した補聴器の交付(補装具費の支給)が受けられるように、諸準備を重ねてました。
しっかし、この一連の手続き、あいかわらずめんどくさいのなんの!
仕事しながら、役所へ行ったり、お医者さんで検査してもらったり、意見書を書いてもらったり。こういうのは、そんな簡単にできることじゃないのに。

役所に行って、身体障害者福祉法による更生援護のお願いをしたのが、昨年11月の初め。
補装具給付制度自体は障害者自立支援法上にあらためて位置づけ直されたんですけど、その給付の根拠は、身体障害者福祉法上に置かれたままなんですよねぇ。
だからこそ、いきなり補装具をもらえるわけがなく、あらかじめ「更生援護のための判定」を受けなくっちゃならないんです。
で、本来は県立身体障害者リハビリテーションセンター(身体障害者更生相談所)まで出かけて判定を受けなくっちゃならないんですけど、かかりつけのお医者さん(もちろん、耳鼻科医ですね)が身体障害者福祉法指定医であれば判定をパスできるんで、指定医のところへ通院、丸1日かけて聴力検査を受け、補装具用の意見書を書いてもらって。
意見書を出して、更生援護の申請手続をすべて終わらせたのが、11月の末でした。

それから約3週間。
年の暮れも押し迫った頃、市役所から「更生援護OK」「補装具費支給内定」っていう連絡をもらいました。
ただ、連絡を留守番電話でよこされて。
電話?聴こえないじゃん。意味がないだろうって(怒)。
なにを考えてるんだか、ほんとにもう。わざわざFAX番号を教えてあるのに。
まぁ、何はともあれ、決まったらしいんで、電子メール(うちの市は、担当者への直通メールがあります)で役所の担当ケースワーカーに再確認。もちろん、「電話じゃ困りますよぉ。ちゃんとFAXかメールをして下さいっ!」っていう「注文付き」で。
自覚欠如だったワーカーは、恐縮しきってました(笑)。

直後、市から、障害者自立支援法による補装具費支給申請書が送られてきました。
そこで、年が明けてすぐ、今度はお店(いつもの、ワールド・パイオニア(東京・中野)の荻さん)で補聴器の適合チェック。
何台かの候補の中から、じっくり微調整してもらったものを約1か月ほど借りて試用しました。これを怠っちゃうと、あとから損するからなぁ‥‥。
で、これと並行して、お店に見積書を書いてもらって。
この見積書をもとに、実際の補装具費の支給額が決まってくるんですけど、はっきり言って、障害者自立支援法による交付基準額めいっぱいの見積書しか、書けないんだそうです。
実際、見積書はそうなってました。
これ、障害者自立支援法による交付基準額のしくみを知ってる者としては、よ~くうなずけます(苦笑)。交付基準額めいっぱいの見積書を出すことで、上限額めいっぱいの補装具費を受け取れますからねぇ。

きょう、やっとのことで、見積書を添付した補装具費支給申請書が仕上がり、明日提出します。
ただ、自己負担額については市独自の一部補助があるんですけど、これ、実際に支給された補装具費を使って補聴器を買い、その領収証を添えてあらためて申請しなくっちゃならないんですよねぇ。
つまり、またまた別々に手続きしなくっちゃならない‥‥。あー、めんどくさいっ!

こういう手続きって、どうして1度にできないんですかねぇ。
ちっとも障害者の苦労なんか考えてないですよね?
さらに加えて、うちの市は福祉事務所(障害福祉課)の職員の質がかな~り悪い!
制度のことをたずねても、なーんにも答えられなかったり、窓口に来る市民に気づかずにおしゃべりを続けてたり。はては、福祉事務所長(課長)が非常にヒマそうに、鼻毛を指で抜いてたりする!
はぁ~‥‥。冗談じゃないや。

何はともあれ。
実際に補聴器が交付されたら、詳しい支給経過、支給された補装具費の額、自己負担の額などなどについて、追って詳しく書きますねー。

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2006/06/20

補装具~補聴器の修理

私が使っている高度難聴用耳掛形補聴器の左耳側の音が、全く出なくなってしまった。
この季節になると、どうしても発汗が多くなるが、実は、耳掛形補聴器は汗にきわめて弱いのである。
流れ出た汗が補聴器内の精密部品や接点部にほんのわずか付着してしまっただけでも、すぐに故障の原因となってしまう。

高度難聴用耳掛形補聴器、それも、私が常用しているようなフルデジタルタイプになると、片耳だけで数十万円も出さないと買えない。
もちろん、修理代もバカにならない額になる。
身体障害者手帳が交付されていれば(=身体障害者福祉法による身体障害者として認定されていれば)、補装具交付制度というものによって、購入・修理のときに補聴器代(の一部)が公費負担される。
とはいえ、それでも自己負担額は高額になってしまう。

そんなわけで、急遽行きつけのワールドパイオニア内にある「にっこり補聴器屋さん」(東京・中野)に出かけ、まずは修理代の見積を出してもらった。
補装具交付制度に基づく公費負担を受けようとするときには、まずそこからスタートしなければならない。

高度難聴用耳掛型補聴器レシーバー交換」および「耳掛形補聴器スイッチ交換」という内容で出してもらった見積額は、計18,540円
レシーバーが15,000円、スイッチが3,000円で、その合計額に対して100分の103を掛けた額になっているのだが、実は、商品価格に対して100分の103を掛けた額を見積額とする、という決まりがある。
「『消費税相当分』を『現実の消費税5%に対する6割』とする」、という定めになっている(監修:しゃろおむ)そうで、ゆえに3%を加算して100分の103として見るのだという。
余談だが、消費税が3%だったときには、その6割の1.8%を加算して、100分の101.8だったそうだ。
この決まりは、「補装具の種目、受託報酬の額等に関する基準」。厚生労働省による告示(昭和48年6月16日付け 厚生省告示第171号)である。

この告示の中で定められている内容に合致しなければ、購入・修理の際の公費負担はなされない。
見積書上に記載する修理(または購入)の内容についても、この告示に基づく文言(つまり、今回の場合は「高度難聴用耳掛形補聴器レシーバー交換」「耳掛形補聴器スイッチ交換」)を一字一句間違わずに記載しなければならない。
そして、見積書の宛先は、実は、障害者本人ではない。市区町村の福祉事務所長宛にしてもらう必要がある。
さらに、見積を算出した業者が市区町村の指定業者になっていない場合には、別途、業者に対して「当該市区町村の指定を受けて下さい」とお願いする必要もある(実際には、見積書を市区町村に提出した段階で、未指定の業者でも指定業者とする、という処理が行なわれている<私が在住する市の場合>。)。

ここまで読んでいただいて気づかれたと思うが、とにかく、非常に煩雑だ。
大急ぎで補装具がほしくても、決してすぐには出ないのだ。
早い話が、決して障害者の立場に立った制度ではないのである。

見積書を書いてもらったら、市区町村の福祉事務所(障害福祉担当課)に提出する。
すると、だいたい1週間~10日前後で、市区町村から認定が下りる(同時に、業者に対して「補装具交付・修理券」が送られる<本人に対して送られ、それを本人が業者に持ってゆく場合もある>。)。

認定書(補装具交付・修理通知書)には、費用概算額本人負担額などが記されている。
この認定書(および、もし本人に「補装具交付・修理券」が送られてきた場合にはそれも。)を持って業者に行くと、そこで初めて、補装具を手に入れることができる。
逆に言えば、「補装具に該当するものを先に業者から購入したり修理してもらって、あとから福祉事務所に申請」しても、決して公費負担はなされない。認めてくれないのだ。十分な注意が必要である。

私の場合、修理代18,540円に対する自己負担額は1,450円だった。
もちろん、この額にも細かな基準がある。

この基準は、「更生医療の給付又は補装具の交付若しくは修理を受ける者の負担すべき額の認定方法について」という、厚生労働省通知(昭和48年4月20日付け 厚生省社会局長通知 社更第71号)。
この基準の中で、「障害者本人の属する“世帯”の所得税および市町村民税の課税額によって、障害者本人から徴収する自己負担額(月額単位)を決める」ということが定められている。
私の場合は、「所得税非課税世帯で、かつ、市町村民税の所得割が課税されている世帯」、つまりは「C2区分」ということで、自己負担額は本来ならば2,900円になる。
但し、「世帯の所得税額が一定基準を下回り、かつ、障害者本人が世帯主(最も収入が多く、かつ世帯主であること)であるときは、その自己負担額は2分の1でよい」という特例があるので、上述したとおり、自己負担額は1,450円となった。

先ほど記した「補装具の種目、受託報酬の額等に関する基準」では、その内容ごとに公費負担基準額(公費負担できる上限額)が定められている
「高度難聴用耳掛形補聴器レシーバー交換」が15,000円×100分の103で15,450円、「耳掛形補聴器スイッチ交換」が3,000円×100分の103で3,090円。それぞれ、この額が上限だ。
今回はたまたま、それぞれ、この上限額目いっぱいで見積もられているが、自己負担額というのは「この18,540円のうち1,450円はあなたが負担しなさいよ」ということを意味しているので、実質、公費から支出される額は、差引17,090円ということになる。
ただ、市区町村によっては、公費負担基準額のうちの自己負担額分(上記の例では1,450円の部分)を、あとからまるまる独自補助(実質免除)してくれるケースも少なくない(但し、「自己負担額」をいったんすべて業者に支払ったあとで。)。
私が在住している市でもそうなっているので、私の場合は結果的に、自己負担額はゼロとなった。

ちなみに、この10月から障害者自立支援法により、補装具の交付・修理に係る自己負担額が原則1割となる。
これも「公費負担基準額に対しての1割」という意味であるだけで、基本的な「自己負担額」の出し方は、上述した内容と変わらない。
たとえば、私の上述の例の場合であれば、「18,540円のうち1,854円はあなたが負担しなさいよ」ということになるので、公費から支出される額は16,686円となる。
なお、上述した独自補助については、10月以降、全国的に縮小・廃止される方向であることを書き添えておく。

実際には、商品価格が公費負担基準額を上回ることも多い。
高度難聴用耳掛形補聴器の場合、特に感音性難聴では、音質がきわめて良いフルデジタルタイプでなければ使い物にならないのだが、片耳だけで20数万円もしてしまう。
公費負担基準額が約67,000円なので、それを上回る部分については、自腹で負担するしかない。
そもそも、67,000円という公費負担基準額が、難聴者の補聴器の使用実態と著しくかけ離れている、と思えてしかたがない‥‥。

とにかく、あれやこれやと非常にめんどうくさい手順を経て、やっと、修理が終わった補聴器を手にしたのであった。
その日数は、ほぼ1か月近く。
その間、ワールドパイオニアから代替の補聴器を借りていたが、正直言って、聴こえ方が全く異なるために相当の違和感があり、精神的に疲れることが多かった。
障害者は障害そのものによって苦労を重ねることが多いが、それ以上に、障害者を取り巻いている社会や制度のしくみによって苦労を重ねざるを得ないのではないか?
そう思わずにはいられなかった‥‥。

【おことわり(6月24日)】
実は、6月20日にアップロードした内容に一部誤りがあることを、しゃろおむ(妻)から指摘されました。
このあたりは、しゃろおむのほうがずっと詳しいんですよねぇ‥‥。
なにしろ、しゃろおむは、補高靴を補装具として申請したときをはじめ、補装具や日常生活用具に関する経験や知識が豊富で。
そこで、しゃろおむの監修の下、6月24日付けで正しい内容に書きあらためています。

※補高靴‥‥しゃろおむは下肢障害のために左右の脚の長さが異なるんですが、補高靴とは、それを補正するための特殊な靴です。

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2005/08/15

音声を瞬時に文字化できる携帯電話

NECは、携帯電話に話しかけると音声を瞬時に文字化できるCPUの開発に成功しました。
いままで、文字化はパソコンのCPUでは可能でしたが、携帯電話用CPUでは処理能力が著しく劣るために、かなりの時間がかかる状態でした。

デジタル機器が言葉を認識して文字化するときには、まず、音声を電波信号に変換して音声モデルと照合し、次に、音の並びから最適な単語を選び出す、という2段階の作業が必要になります。
このため、処理能力が低ければ、それだけ文字化に時間がかかるわけですが、NECでは、音声電波信号を途中で区切って、言葉の後ろからも読み取ることで候補を絞り込む、という機能を開発。小型CPU3つを組み込んで同時並行処理を行なわせることにより、瞬時の文字化を実現しています。
言葉の特定時間はいままでの約5分の1に短縮され、言語認識率は約85%になりました。

商品化の時期は未定ですが、NTTドコモのiモードなどが声で操作できるようになるほか、聴覚障害者(特に中途失聴者や感音性難聴者)にとっては、「聴き取りづらい音声を瞬時に文字化できる携帯電話」の登場が期待できそうです。

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