施設福祉・障害者施設

2009/09/13

全国精神障害者社会復帰施設協会の不正経理問題

ホテル業務への従事により精神障害者の社会復帰を図る施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)を運営している全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協)。
ホテルのほうは、負債額が数億円以上という経営難から今年3月に閉鎖に至ってしまい、その後、経営責任を検証する内部調査の過程で、今度は不正経理・着服の問題が発覚した。
2005年からの約3年間に亘り、少なくとも数千万円以上の不明朗な経理操作が行なわれ、裏金が捻出されていたという。
経理操作に関与した男性が1千万円前後を着服しているほか、一部が政界工作にも使われているそうだ。

こうなってくると、障害者福祉団体に共通する「甘え」のようなものの存在を、否定するわけにはゆかなくなってくるように思う。
全国精神障害者家族会連合会の破綻のときと同じ構図ではないか?
各障害者福祉団体は「自分たちは立派なことを行なっている」という自負があるのかもしれないが、そこに、なかば傲慢な甘えやおごりが隠されているような気がしてならない。

【関連記事(当サイト)】
全国精神障害者家族会連合会が破綻─負債10億円

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2009/05/26

障害者白書(平成21年版)

政府は5月26日の閣議で、2009年版(平成21年版)「障害者白書(障害者施策の概要)」を了承し、公開しました。
今年版の障害者白書は、「障害者が日ごろどのようなことで差別を受けていると感じているのか」の調査結果(概要)が盛り込まれており、そのトップは「雇用・就業」の分野でした。
次いで、「施設や行政サービスの利用に関する差別」「治療の制限や拒否などの差別」と続いています。
なお、調査結果の詳細については、分析などを経て、追って内閣府から発表される予定です。

さっそくですが、今年も、PDFファイルとして全文を用意しました。
但し、しおり(目次&リンク)は付けていません。
また、著作権保護などの関係上、印刷・編集はできません
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【障害者白書】
 [PDF]障害者白書(平成21年版/約11.2MB)[全文]

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   1.リンク([PDF])の上をマウスで右クリック(マウスの右ボタンを使う)
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【関連ファイル】
 [PDF]障害者白書(平成17年版/約8MB)
 [PDF]障害者白書(平成18年版/約2.5MB)
 [PDF]障害者白書(平成19年版/約8.5MB)
 [PDF]障害者白書(平成20年版/約4.6MB)

【関連記事(当サイト)】
 障害者白書(平成17年版)
 障害者白書(平成18年版)
 障害者白書(平成19年版)
 障害者白書(平成20年版)

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2009/02/20

平成21年4月以降の障害福祉サービスの報酬

平成21年2月20日厚生労働省で「障害福祉サービス費等報酬改定及び障害者自立支援給付支払等システムに関する都道府県等・国保連合会合同担当者説明会」が開催され、障害者自立支援法に基づく今年4月以降の報酬体系改正案が示されましたので、紹介します。

【PDF】
  平成21年度障害福祉サービス報酬改定(案)の概要
  障害福祉サービス費等の報酬算定構造(案)
  障害福祉サービス等報酬告示改正(案)
  障害者自立支援対策臨時特例交付金、福祉医療機構における経営資金
  障害者自立支援給付支払等システム
  平成21年4月以降の新規加算
  介護給付費等の算定に係る体制等状況

【関連記事(当サイト)】
 平成21年4月以降の自立支援医療の利用者負担

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2008/07/19

介護職員の待遇改善問題

財団法人介護労働安定センターは、平成19年度介護労働実態調査の結果をまとめ、センターの公式サイトで公表しています。
この調査は、無作為抽出された全国約1万7千箇所余(職員数にして約5万1千人余)の介護事業所を対象に行なわれたもので、回答率は約3割でした。

調査によると、平成18年10月から平成19年9月までの1年間の離職率が2割超。その7割以上が、3年未満の勤務で離職しています(1年未満が39%1年以上3年未満が36%)。
「働きがい(56%)や人の役に立つこと(35%)を期待して就職しながら、重労働に対する賃金の低さへの不満(49%)社会的評価の低さへの不満(38%)から、結局、短期間で離職してしまっている」という実態も浮き彫りになっています。

平成15年・平成18年と、相次いで介護報酬が減額改定されたことに伴い、事業所の約2割が人件費を削減しています。
事業所の約65%は「現在の介護報酬体系では、十分な賃金を払い得ない」と回答。また、同52%は「十分な人材育成の時間さえ確保できない」とし、雇用する側としても職員の離職を食い止めるすべを持っていないようです。

このような現状の中、今年5月21日に可決・成立した「介護従事者処遇改善法」を受けて、厚生労働省の「社会保障審議会介護給付費分科会」は7月17日、介護サービス事業者の事務負担の軽減策と人件費の確保、センター調査のあり方を話し合いました。
それによると、センター調査そのものに対して「介護の現場は見込みのない職場である、ということがセンター調査によって流布されてしまうのではないか」などの批判的意見が相次いだようです。
しかし、正直言って、これは批判の矛先を著しく間違えているように思います。
分科会メンバーの程度の低さが透けて見えてきてしまう、と言っても、決して過言ではないでしょう。
問題とすべきなのは、センター調査のやり方などではありません。「介護という事業をどのように国が位置づけ、どのように介護報酬として還元してゆくのか」ということこそを問うべきです。

一方、厚生労働省職業安定局の「介護労働者の確保・定着等に関する研究会」は7月18日、来年度に予定される介護報酬の見直し(見直しは、3年に1度の割合で行なわれます)に関して、引き上げの方向を提言する中間報告書案をまとめました。
介護報酬の引き上げにより、一定の賃金を確保して離職率の低減に努めるとともに、職員の専門性をより高めてゆくことをねらいとしています。
なお、人事評価制度の見直しや、育児休業制度の拡充(介護職の大半を占める女性に配慮)につながる内容も中間報告書案には含まれており、さらなる検討が望まれるところでもあります。

新・介護報酬は、今年末の予算編成時に決まります。
障害者自立支援法の見直しも同時期ですが、介護報酬の改定と合わせ、自立支援給付にかかる報酬も上げてほしいものです。
仮に利用者負担が増えることがあったとしても、介護職員の賃金を上げてその職員の質を確保してゆくことこそが、最終的には、高齢者や障害者の利益につながってゆくと思います。


【追 記】

2004年(平成16年)2月26日にオープンした当ブログですが、オープン約4年半を経て、本日(2008年7月19日)1時42分過ぎに30万アクセスを突破しました。
この間、公私ともにいろいろなことがありましたが、たくさんの方々からご支持いただけましたことに、厚く御礼申しあげます。
今後とも、私のでき得る範囲内で精一杯の情報提供等をさせていただきますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

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2008/07/11

改正社会福祉士・介護福祉士法に隠された問題点

昨年11月末に、「改正社会福祉士・介護福祉士法」が可決・成立してます。
この改正法、表向きは「社会福祉士や介護福祉士の資質向上のため」っていうことになってます。そのため、「准介護福祉士」なる新資格も創設するとか。社会福祉士・介護福祉士の制度が発足して以来20年を経て、初の見直しです。

ところが、実際は「あまりにも人材難なんで、フィリピンやインドネシアから介護従事者を求む!」っていう政策による、とんでもない苦肉の策。
何か、国に激しく勘違いされてるような気がします。

そもそも、人材難は、介護保険法や障害者自立支援法などの大失敗による介護報酬等の低下から来てるもの。資質にクエスチョンマークが付く社会福祉士・介護福祉士の存在は決して否定しませんけど、問題の根は「法制の大失敗」ってところにあるんじゃないのかな?
まぁ、一応、この点は国も自覚はしてるようで、「改正法施行5年後をメドにさらに見直す」っていう規定だけは盛り込まれてます。

で、普通に考えて、日本語でのコミュニケーションもあやふやな外国人に、ちゃんとした介護が務まるとは思いません。
准介護福祉士として外国人を採用するそうですけどもね。

コミュニケーションっていうのは、たとえどんなに障害などが重かろうと、非常に重要です。
そのコミュニケーションは日本語で行なわれなければあまり意味がないはずだし、認知症高齢者に対するサポートなんかの場合だと、その人が生きてきた「わが国独特の文化的背景」なんかも特にきちっと理解できてなければ。
となると、う~ん、言葉は悪いんですけど、外国人介護従事者は「単なる雑用係」として使い捨てになるのがオチかも。

そりゃあ、介護現場の厳しい実態を考えれば、ネコの手も借りたいというか、少しでもそういった「雑用係」の人がいてくれたほうがいいんでしょう。
でも、はたしてそれで介護の現場が良くなるの?「否」だと思うんですけど。
それよりも、「きちっと日本人の介護福祉士を育成していって、かつ、その資質に見合っただけの賃金を保障するべく介護報酬もぐんと上げてゆく」っていう考えのほうが、ずっとまともだと思うんですけどねぇ。

「介護報酬を上げる」っていうと利用者負担増につながるんで、特に障害者はうるさく騒ぐかも。障害者自立支援法で翻弄されてますし。
でも、それ相応の負担をしなくっちゃ、われわれが真に望んでる介護なんか受けられっこない。
そこだけは踏まえておいてほしいと思いますし、「カネは払いたくない。でも、たっぷり介護してほしい。」なんてのは通らないと思います。
もちろん、「“広く・浅く、一般の国民にも負担してもらう”ってことがおろそかになってる結果、障害者や高齢者への自己負担が集中してる」ってことを国が猛省し、絶対にあらためてゆかなくっちゃならない。ただ、だからと言って障害者や高齢者などの当事者自身が何も負担しないでいいのか、っていうと、やっぱり「それは通らない」って思います。

いずれにしても、法改正の裏側には、介護現場の実態や本人負担のあり方を巡る深刻な問題が。
一般の国民はこういうことには無関心な人が多いんでしょうけど、せめて野党(特に某党の小沢党首。全然空気が読めてないんで、ありゃダメだし、無責任過ぎ!)とかは、与党との政争に明け暮れてばっかしじゃなくって、きちっと問題を掘り下げてほしいです‥‥。

【PDF】
改正社会福祉士・介護福祉士法の詳細

【リンク】
改正社会福祉士・介護福祉士法
http://www.jascsw.jp/2007_kokkai_houkaisei/index.html
日比経済連携協定に基づくフィリピン人介護福祉士・看護師の受け入れ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other07/index.html
日・インドネシア経済連携協定に基づくインドネシア人介護福祉士・看護師の受け入れ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other22/index.html

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2008/07/10

障害者白書(平成20年版)

政府は5月30日の閣議で、2008年版(平成20年版)「障害者白書(障害者施策の概要)」を了承し、公開しました。
今年版の障害者白書は、障害者に対する自立支援策や社会参加促進策を盛り込んだ障害者基本計画(2003年度~2012年度)について、前期分(2003年度~2007年度)の詳しい検証を述べていることが大きな特徴です。
同期間中の法整備の状況(例:バリアフリー新法(2006年度)、発達障害者支援法(2004年度))やその進捗状況を、2005年度から始まった障害者自立支援法と合わせて説明しています。
障害者自立支援法を批判的に受け止める立場の障害者・関係者が多い、ということは否定できない事実ですが、それはさておいて、この白書で障害者施策の流れをしっかりとつかむことができますので、大いに活用していただきたいと思います。

さっそくですが、今年も、PDFファイルとして全文を用意しました。
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【障害者白書】
 [PDF]障害者白書(平成20年版)[概要版]
 [PDF]障害者白書(平成20年版)[全文]

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【関連ファイル】
 [PDF]障害者白書(平成17年版/約8MB)
 [PDF]障害者白書(平成18年版/約2.5MB)
 [PDF]障害者白書(平成19年版/約8.5MB)

【関連記事(当サイト)】
 障害者白書(平成17年版)
 障害者白書(平成18年版)
 障害者白書(平成19年版)

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2007/10/25

障害者白書(平成19年版)

政府は6月15日の閣議で、2007年版(平成19年版)「障害者白書(障害者施策の概要)」を了承し、公開しました。
今年版の障害者白書は、障害者自立支援法や改正障害者雇用促進法の全面施行、国連での障害者権利条約の採択などを踏まえ、障害者自立支援法の定着に万全を期すための特別対策や、障害者の雇用・福祉施策、バリアフリーのための街づくり、障害児教育に関する制度改正などの障害福祉施策のしくみについて、非常に詳しく記述しています。

このように、いままでに出された障害者白書の中では、最も障害福祉施策の状況をつかみやすいものになっているため、障害福祉分野をめざしている学生にとっては特に、またとない資料になることと思います。

さっそくですが、PDFファイルとして全文を用意しました。
しおり(目次&リンク)付きです。
約8.5MB、と容量が大きいため、ダウンロードしてからご活用下さい
また、閲覧には Adobe Reader(Adobe Acrobat Reader) が必要です。

その他、内閣府の障害者施策総合世論調査の概要も、PDFファイルで用意しました。
障害者の「情報・コミュニケーション」の分野に関して調査した「平成17年度障害者施策総合調査(情報・コミュニケーション)」と、「雇用・就業」の分野に関して調査した「平成18年度障害者施策総合調査(雇用・就業)」です。
併せてご活用下さい。

【障害者白書】
 [PDF]障害者白書(平成19年版)

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【関連ファイル】
 [PDF]障害者白書(平成17年版/約8MB)
 [PDF]障害者白書(平成18年版/約2.5MB)
 [PDF]平成17年度障害者施策総合調査(情報・コミュニケーション)
 [PDF]平成18年度障害者施策総合調査(雇用・就業)

【関連記事(当サイト)】
 障害者白書(平成17年版)
 障害者白書(平成18年版)

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2007/05/21

発足─全国精神保健福祉会連合会

精神障害者とその家族を支える全国唯一の組織だった「財団法人 全国精神障害者家族会連合会」(全家連)が破綻し、4月に解散しました。
この事態を受けて、全家連に加入していた傘下の家族会が、このほど、全家連の活動を引き継ぐ特定非営利活動法人(NPO法人)を立ち上げ、東京都から正式に認証されました。

東京都から認証を受けて発足したのは、「特定非営利活動法人 全国精神保健福祉会連合会」(東京都豊島区/川崎洋子理事長)。
全家連に加入していた傘下の連合会のうち、既に21道府県の連合会が加入しており、残る26都県の連合会も年内の加盟をめざしています。
国などからの補助金は一切なく、全くゼロからのスタートであることから、前途は非常に厳しいものがあると思いますが、家族らは「精神障害者の社会参加を進めてゆくためには、今後も、国とのパイプ役が必要だ」として、切実な期待を寄せているようです。

【 関連記事(当サイト) 】
全国精神障害者家族会連合会が破綻─負債10億円

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2007/04/17

全国精神障害者家族会連合会が破綻─負債10億円

精神障害者を抱える家族の全国組織である「財団法人 全国精神障害者家族会連合会」(全家連、ぜんかれん。1965年(昭和40年)設立、1967年(昭和42年)に財団法人化。)が、多額の借入金を返済できる目途が立たず、破産・解散しました。

4月17日に臨時の評議員会を開いて破産・解散を決議し、同日午後、東京地方裁判所に破産申立が行なわれました。
全家連は厚生労働省所管の財団法人で、精神障害者関係の中核団体が破綻するという、きわめて異例の事態となります。

負債総額は、およそ10億円にものぼります。
破産を招く最大の原因となったのは、全家連が設置・所有・運営する精神障害者社会復帰促進センター「ハートピアきつれ川 喜連川温泉」(栃木県さくら市)の、多額の建設費。
何と20億円もの巨額を投じて、1996年(平成8年)にオープン。精神障害者授産施設機能を持つユニークな宿泊施設として、多方面からの注目を集めました。

建設資金のうち、6割を占める約12億円は、国などからの補助金や寄付。
実質的な借入額(建設資金の残り4割)は、厚生労働省主管の独立行政法人「福祉医療機構」と大手銀行からの、計約8億円です。

全家連の主な収入源は、月刊機関誌「月刊ぜんかれん」の販売収入の年間約1億円余に過ぎず、毎年5000万円にものぼる返済は、ハートピアきつれ川オープン当初から、全家連本体の運営を著しく圧迫していました。
このため、全家連は、厚生労働省や日本財団などから受け取っていた補助金や委託費の使途報告を偽装。浮いた金額を、ハートピアきつれ川の借入金返済資金に充てていました。

しかし、2002年(平成14年)に、この「補助金などの目的外使用」を巡る不祥事が発覚。
厚生労働省や日本財団は、2003年(平成15年)、加算金も含めた5億円余の即時返還を求めたため、全家連の運営は一気に危機的な状況に陥ってしまったのです。

これを受けて、全国の家族会組織(下部組織)や精神医療関係者が寄付金を募りましたが、思うようには集まらず、ハートピアきつれ川の建設資金返済残高が約5億5千万円弱、補助金などの未返還額が約4億円にのぼるなど、資金繰りがますます悪化。
国などからの補助金の支給もペナルティとしてストップされたままであることから、全家連としては「これ以上の事業の継続は困難」として、破産・解散を決めました。

各都道府県にある家族会組織(下部組織。全国で約6万世帯。会員数は計約12万人余。)は全家連とは別個の組織構成になっています。
このため、全家連の破産の影響を直接的にこうむることは少ない見通しです。

ハートピアきつれ川(精神障害者社会復帰促進センター事業)は、既に4月1日から「社会福祉法人 全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)に無償譲渡されました。
精神障害者10名を含む職員約50人は全精社協に雇用され、これまでどおりの業務を続けています。
さらに、全家連が直接経営していた精神障害者通所授産施設なども他の団体に譲渡・移管され、それぞれ運営は続けられています。

★ 追記(4月26日)
全家連が解散したのち、その組織は、旧・全家連傘下の各都道府県家族会組織から成る「特定非営利活動法人 全国精神保健福祉会連合会」と、地域での精神保健福祉活動にたずさわっている関係者などから成る「特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構」(通称「コンボ」)に引き継がれています。
(注:特定非営利活動法人=NPO法人)

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2006/08/24

障害者施設への補助金を一律25%削減へ

8月23日の毎日新聞朝刊1面トップで報道されたとおり、厚生労働省が障害者施設に対する今年度下半期の国庫補助金を一律25%削減する方針であることが、施設関係者の間に大きな波紋を投げかけている。

この方針は、6月14日付けで出された厚生労働省の通知。
精神障害者社会復帰施設(精神障害者地域生活支援センター)、身体障害者・知的障害者・精神障害者向けの小規模通所授産施設福祉工場等(認可施設計2,162か所。このうち、7割が精神障害者関係。)を対象として、平成18年度下半期(10月~来年3月)の国庫補助金(施設運営費)を一律25%カットする、というものだ。

障害者自立支援法の成立・施行に伴い、これまでの計33の施設・事業体系は、5年後(平成23年度末)までに、計6つの新サービス体系(生活介護、就労支援、自立訓練等の日中サービス)に再編されることが決まっており、自治体では、来月から新サービス体系への移行申請を受け付ける。
厚生労働省では、「対象施設の4分の1(25%)が現時点で新サービス体系へ移行する」と見て、そこから「国庫補助金の25%カット」をはじき出した。

通知文で厚生労働省が国庫補助金カットを打ち出してきたのは、新サービス体系(国庫補助金に頼らない施設運営が強く求められる体系となる)への移行を促すためだとされている。
しかし、施設関係者は「新サービス体系では施設への報酬単価が低すぎて、経営が成り立たない。」と、早期の移行にはきわめて消極的な所が多く、また、各障害者団体も「移行の必要性はわかるが、国庫補助金の一律カットは地域障害福祉のサービスの質の低下を招く。」と強く批判している。
このため、東京都は、埼玉県とともに「移行実績に即した国庫補助金額の確保を求める要望書」を緊急に国に提出し、強く見直しを求めた。
なお、新サービス体系への移行がなかなか進まない背景には、障害者自立支援法における障害程度区分(計6区分)のわかりにくさ・曖昧さもある。特に、現時点では「障害者がどの区分にあてはまるのか」が確定せず、施設への報酬を見積もることができないのだ。また、「どの新サービスに移行すればよいのか」ということがきわめてわかりにくい、ということも、施設側が二の足を踏んでいる要因の1つとなっている。


【通知文(全文)】

                                   事  務  連  絡
                                   平成18年6月14日

各 都道府県
各 指定都市
各 中核市  障害保健福祉主管課 御中


                      厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
                      障害福祉課 通所サービス係


    平成18年度精神障害者社会復帰施設等運営費の国庫補助について

標記について、次のとおり取り扱うこととしましたので、お知らせします。

1 国庫補助所要額の内示について
障害者自立支援法の施行に伴い、本年10月以降の新体系サービスへの移行につ
いて計画的に進めていただく必要があることを踏まえ、本年度を上半期(平成18年
4月から9月)と下半期(平成18年10月から平成19年3月)の2期に分けてそれぞ
れ算定した所要額の合計額を上限額として内示を行なうこととする。

2 上半期の所要額について
(1)継続施設(平成17年度に運営費の国庫補助を行なった施設)については、平成
18年3月1日付障害保健福祉関係主管課長会議資料2「旧体系等の基準・報酬に
ついて(案)」及び平成18年4月5日付事務連絡「平成18年度精神障害者社会復帰
施設運営費の国庫補助について」の別添(案)による単価表(以下「単価表」という。)
に基づき算定した6か月分所要額とする。
(2)新規施設(平成17年度保健衛生施設等施設整備費補助金により整備を行なっ
た施設)については、開設月に応じて、単価表に基づき算定した1月分から6月分の
所要額とする。

3 下半期の所要額について
経過措置対象施設の下半期分(平成18年10月から平成19年3月の6か月分)
所要額を算定し、その合計額に、新体系への移行後の残存率(75%)を乗じた額
を所要額とする。

4 国庫補助協議について
国庫補助協議については、障害福祉課長通知により別途依頼する。

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