身体障害認定基準

2008/09/05

聴覚障害不正認定事件

前回取り上げた「身体障害者手帳交付事務の適正化」は、札幌市の耳鼻咽喉科医が同市内の社会保険労務士らと手を組んで虚偽の聴覚障害診断書を作成していたとされる問題が契機になっていますが、この問題で、身体障害者手帳の障害等級が不正に重く記載された疑いのほか、障害年金についても不正に受給された疑いが強まっています。
不正受給額は、記録が残っている2002~2007年度の分だけでも総額7億円余。約140人の不正受給が明らかになりました。
この問題では、虚偽記載に加え、関係者の間で本来やり取りしてはならない不正な成功報酬がやり取りされたことも問題視されなければなりません。

いずれにしても、身体障害者福祉法や国民年金法・厚生年金保険法に明らかに違反するほか、詐欺罪(刑法)の適用も考えられる、重大な犯罪です。
このような犯罪が発生したことによって聴覚障害の障害認定が過剰に慎重さを増しており、何ら不正などのありえない、一日でも早く身体障害者手帳や障害年金を必要としたい聴覚障害者には、大きな影響が出始めています。
事件の関係者は「良かれと思ってやったことだ」などと言いたいのでしょうが、このような不正がかえって障害者を苦しめることになるのだ、ということをしっかりと認識してほしいものです。たいへん迷惑です!
私たちは、彼ら(不正に受給した障害者本人を含む)を許してはなりません。

身体障害者福祉法 第47条
偽りその他不正な手段により、身体障害者手帳の交付を受けた者又は受けさせた者は、6月以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。

国民年金法 第111条
偽りその他不正な手段により給付を受けた者は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
ただし、刑法(明治40年法律第45号)に正条があるときは、刑法による。

厚生年金保険法 第40条の2
偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、社会保険庁長官は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。

【関連記事(当サイト)】

オージオグラム~難聴の認定
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2005/02/post_111b.html
身体障害者手帳交付事務の適正化
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2008/07/post_8278.html
身体障害認定基準 ─ 手帳編
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2008/07/post_099d.html

【おことわり】

国民年金・障害厚生年金の障害認定基準(障害基礎年金・障害厚生年金)を紹介する予定でいるところですが、諸般の事情により遅れています。
たいへん申し訳ありませんが、もうしばらくお待ち下さい。
(※ 各手帳の障害認定基準と年金での障害認定基準は全くの別物で、相互の関連性もありません。)

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2008/07/29

身体障害者手帳交付事務の適正化

============================================================
平成20年3月24日付
障企発第0324001号 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長通知
[各都道府県・指定都市・中核市 障害保健福祉主管部(局)長宛]
============================================================

身体障害者手帳交付事務の適正化等について

身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号。以下「法」という。)第15条第1項に基づき、身体障害者手帳交付申請書(以下「申請書」という。)に添付される指定医の診断書の適正が疑われる事案が、北海道において発生した。
本手帳が身体障害者に係る各種サービスや優遇措置を受ける際の証明手段となっていることを踏まえれば、これが不適正に取得されることは由々しき事態である。
各都道府県、政令指定都市及び中核市におかれては、下記の事項に留意の上、身体障害者手帳交付事務の一層の適正化を図られるようお願いする。

1 法別表に掲げる障害に該当するか否かの適正な確認

1.都道府県、政令指定都市又は中核市(以下「実施自治体」という。)は、申請書に添付された指定医の診断書等の内容に疑義が生じた場合は、交付に先立って別の指定医の診断等を受けるよう指導すること。
2.特に、ある指定医の作成に係る診断書等の多くが虚偽であると認めた場合は、当該指定医の診断書が添付された申請書の事務処理に当たり、1.の徹底を図ること。
3.実施自治体における2.の判断を迅速に行うため、随時、身体障害者手帳の交付状況を少なくとも実施自治体単位で集約し、不自然な動き等がないかどうかを点検すること。

2 関係機関との連携の強化

実施自治体は、上記1.2.の指定医を発見した場合、速やかに同じ都道府県域内の他の実施自治体に情報提供を行い、当該実施自治体においても所要の対応ができるようにすること。また、関係する社会保険事務局にも情報提供を行うこと。

3 関係者に対する措置

1.上記1.2.の指定医が発見された場合、当該指定医を指定した実施自治体は、当該指定医の指定の取消の必要性の有無等を判断し、所要の処分等を行うこと。
2.実施自治体は、過去に当該指定医の診断書の添付により身体障害者手帳の交付を受けた者があった場合は、改めて法別表に掲げる障害に該当するか否かの確認等を行い、該当しないとされた者からは身体障害者手帳の返還を求めること。
3.実施自治体は、当該指定医その他の関係者が法第47条に違反すると認めた場合は、告発を行うこと。

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2008/07/12

身体障害認定基準 ─ 手帳編

こんにちは。
皆さんからのお問い合わせが非常に多い「身体障害認定基準」について、その根拠法令等を一挙に紹介したいと思います。
それぞれPDFファイルを用意しましたので、ご活用下さいね。

(1) 身体障害者障害程度等級表
法的には、身体障害者とは「身体障害者福祉法に基づいた身体障害者手帳を交付された者」です。
その交付根拠となるのが、この「身体障害者障害程度等級表」。各障害ごとの障害等級区分が定められています。
身体障害者福祉法施行規則第5条第3項別表第5号、とも言います。JR運賃割引の根拠となる「第1種」「第2種」の区別は、当等級表によります。

【特に注意!】
7級は、それ単独では身体障害者手帳の交付対象とはならず、身体障害者としても認められません。
ですから、7級の障害を1つしか持っていない、というときは、身体障害者手帳は交付されません。
7級の障害を2つ以上持つと6級となり、そのときに初めて、交付対象=身体障害者となります。
つまり、7級は、軽度の障害を重複して持つ者のために特別に設けられているだけの級、と考えて下さい。
また、障害によっては、ある級が存在しないもの(空白)もありますが、それは等級表の誤りではありません
なぜそのようになっているのか、というと、各等級は「指数」という数字に置き換えることができ、その数字によって等級が自動的に決まるようになっているためです。
障害の重さによって指数が決まってくるため、たまたまその数字が特定の等級と合致しない場合は、その等級は空白になります。

(2) 身体障害認定基準
身体障害者障害程度等級表に定められている障害の程度や内容の認定方法を具体的に明らかにした、国による基準。
当基準はガイドラインとしての位置づけで、この基準に逸脱しない範囲内で、各都道府県・政令指定都市等が独自の認定基準を設けています。
したがって、実際の障害認定は、当基準によるとともに、各都道府県・政令指定都市等ごとの認定基準にもよります。

(3) 身体障害認定要領
身体障害認定基準による障害認定に関して、さらに細かい具体的な運用方法を定めたもの。
各都道府県・政令指定都市等ごとの障害認定は、当認定要領に大きく左右されています。

(4) 身体障害認定基準等の疑義解釈
国が明らかにした疑義解釈。
たとえば、複数の障害を重複している場合はどのように障害認定されるのか、乳幼児の障害認定の基準は?‥‥などといったことがわかります。
乳幼児の障害認定は、成長や療育により障害が軽減される可能性が高いため、原則として、3歳を過ぎないと行なわれません。もちろん、3歳前に障害認定がなされる場合もありますが、きわめて重度で回復の見込みが望めない先天性の障害に限られるなど、3歳前の障害認定はあくまでも特例的なものに過ぎません。

(5) 東京都身体障害認定基準
東京都の場合は、国の身体障害認定基準による障害認定と併せて、一定期間ごとの再認定が行なわれます。
前述のとおり、このような独自の認定基準を設けることは国によって認められているため、同様の再認定システムが設けられている所は少なくありません。

(6) 身体障害者福祉法指定医用の障害認定の手引き[埼玉県版]
障害認定を受けようとするときは、まず、身体障害者福祉法指定医による診断書・意見書が必要です。
意外と知られていませんが、指定医が記した診断書・意見書でなければ無効で、もしも主治医が指定医でない場合には、指定医である別の医師を探さないといけません。
指定医のリストは、最寄りの市区町村の障害福祉担当課・児童福祉担当課にあります。

(7) 精神障害者保健福祉手帳の障害等級判定基準
法的には、精神障害者とは「精神保健福祉法に基づいた精神障害者保健福祉手帳を交付された者」。
当基準は、精神障害の判定基準および同手帳の交付基準を定めたもので、全国共通の基準として運用されています。
なお、身体障害者や知的障害児者と異なり、JR運賃割引の対象にはなりません

(8) 知的障害児者の判定基準[療育手帳制度]
知的障害児・知的障害者は、身体障害者や精神障害者と異なり、実は、法的には何1つ定義されていません
意外に思われるかもしれませんが、知的障害者福祉法にも何も記されていないのです。
そこで、国は、厚生事務次官通知による療育手帳制度をガイドラインとして作り、各都道府県・政令指定都市等ごとの独自の運用を認めました。
このため、各都道府県・政令指定都市ごとに認定基準がバラバラで、かなり大きく異なっています。手帳の名称も自治体ごとに異なるほか、障害等級区分さえ異なります。
また、療育手帳制度における「重度」の知的障害児者は、「施設に入所させなければならないほどの重い障害を持つ者」とされ、「施設福祉」を前提とした制度になってしまっています。
さらに、実際には、「重度」の知的障害児者であっても、地域社会での適切なサポートの下で、「施設」に頼らずに自立生活を営んでゆくことも可能なはずですから、同手帳制度は、現在の知的障害児者福祉の動静を反映したものではなくなっています。
いままであまり論じられてはきませんでしたが、これらの事実は、非常に大きな問題点なのではないかと思います。全国統一の判定基準が一日も早く作られるといいですね(注:試案段階の「療育手帳判定基準ガイドライン」というものが既にできあがっていますが、一般には公開されていません。)
なお、身体障害者と同じく、JR運賃割引の対象「第1種」「第2種」がありますが、前述のとおり、その線引きは各都道府県・政令指定都市ごとに異なる、という実態を踏まえた上でご活用下さい。

※ 療育手帳判定基準ガイドライン(案)
平成16年から18年にかけて試案としてまとめられたもので、全国知的障害者更生相談所長協議会の内部で配布されています。

(9) 横浜市療育手帳判定基準(資料を含む)
横浜市の資料です。

【PDF】
(1) 身体障害者障害程度等級表
(2) 身体障害認定基準
(3) 身体障害認定要領
(4) 身体障害認定基準等の疑義解釈
(5) 東京都身体障害認定基準
(6) 身体障害者福祉法指定医用の障害認定の手引き[埼玉県版]
(7) 精神障害者保健福祉手帳の障害等級判定基準
(8) 知的障害児者の判定基準[療育手帳制度]
(9) 横浜市療育手帳判定基準(資料を含む)

【ダウンロードの手順(Windows の場合)】
Internet Explorer 6 を使っている場合は、次のとおりです。
なお、「名前をつけて保存」するときのファイル名は、自動的に付きます。
 1. リンクの上をマウスで右クリック(マウスの右ボタンを使う)
 2. コンテキストメニュー(右クリックしたときのメニュー)が現われる
 3. 「対象をファイルに保存」を選択
 4. 「ファイルのダウンロード」で「名前をつけて保存」を行なう

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身体障害認定基準
【関連書籍】
「新訂 身体障害認定基準及び認定要領 ─ 解釈と運用[補訂版]」
編集:障害者問題研究会
発行:2007年5月1日(補訂版第2刷)
刊行:中央法規出版
税込価格:5,775円
ISBN(書籍コード):ISBN978-4-8058-4626-1

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中央法規出版 e-books(会員登録無料)

【関連記事(当サイト)】
JR旅客運賃割引制度
第1種・第2種って?

【予告】
次回は、国民年金・障害厚生年金の障害認定基準(障害基礎年金・障害厚生年金)を紹介します。
(※ 各手帳の障害認定基準と年金での障害認定基準は全くの別物で、相互の関連性もありません。)

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2005/02/20

オージオグラム~難聴の認定

オージオグラム
  
難聴者・中途失聴者の障害認定(難聴の認定)について、ここんところ、メールなどでご質問やご相談をいただくことが多くなってきました。
そこで、ちょっと簡潔にまとめときたいと思います。
どうぞ参考にして下さいネ。

● オージオグラム(上図)
聴力をグラフ化したもの。
難聴の認定に用いられる。

※私のオージオグラム
 (高音急墜型高度感音性難聴)

【解説~凡例と見方など】

● 聴力レベル
・縦軸の値(単位はdB(デシベル)。)をいう。
・健康な人(健聴者)が聴き取れる最も小さな音を「0db」とする。
・0dbからどれだけ音を強めていったら聴き取れるか、縦軸を下の方に見てdB値を記入してゆく。
・そのdB値が、それぞれの周波数ごとの聴力レベル。
● 周波数
・横軸の値(単位はHz(ヘルツ)。)。
・数値が大きくなればなるほど(横軸を右にゆけばゆくほど)、音が高くなる。
● 気導聴力
・空気を伝わって耳に入ってくる音に対する聴力。
・ヘッドホンをかけ、片方ずつ、それぞれの高さ(周波数)ごとの聴こえの状態を測定。
右耳 …「」で表す
左耳 …「×」で表す
● 骨導聴力
・骨を伝わって直接頭に響いてくる音に対する聴力。
・耳介後ろ側の骨に器具をあて、もう一方の耳をマスキング(遮音)してから、片方ずつ、それぞれの高さごとの聴こえの状態を測定。
右耳 …「逆コの字」で表す
左耳 …「コの字」で表す
● スケールアウト(測定不能)
・ある周波数において、最も強い音が聴こえない状態をいう。
右耳 …「左下がり」の「矢印」()で表す
左耳 …「右下がり」の「矢印」()で表す
・スケールアウトが見られたら、初めてスケールアウトが見られた周波数以降は線で結ばない。
● 聴力型
・折れ線の状態をいう。
・気導聴力と骨導聴力の聴力型を比較して、医師が、伝音性・感音性・混合性のいずれかを判断する。

【難聴の認定】

純音による平均聴力レベル(原則として気導聴力)および語音による聴力検査値(語音明瞭度)により認定。
それぞれ、指定の検査方法(聴力検査)・検査機器(オージオメーター)が定められており、それに準拠しなければならない。
右耳と左耳それぞれにおいてa~dの値を測定し、右耳と左耳それぞれの平均聴力レベルを算出する。
聴力検査は、補聴器を装着していない状態で行なう。

【平均聴力レベル】

式1 … 平均聴力レベル =(a+2b+c)÷4 [四分法]
周波数 500Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数1000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数2000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数4000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)

【平均聴力レベルの特例】

● 身体障害者手帳(身体障害者福祉法)
a、b、cのいずれか1つ又は2つにおいて100dBの音が聴き取れない場合(スケールアウト
その値を105dBとして式1を適用
● 障害基礎年金・障害厚生年金(国民年金法、厚生年金保険法)
式1で算出された値が境界値100dB)に近い場合(100dB±2.5dBが目安)
式2による値も参考とする
スケールアウトが見られた場合、その値を105dBする。
これに該当するケースでは必ず、裁定請求時の医師の診断書に、式2による値も併記してもらうこと。
式1の値と式2の値のどちらが認定されるかは、裁定(障害認定)によってケース・バイ・ケース。

【特例の式】

式2 … 平均聴力レベル =(a+2b+2c+d)÷6 [六分法]
周波数 500Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数1000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数2000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)
周波数4000Hz の音に対する純音聴力レベル値(dB)

【難聴の定義(障害認定基準)】

● 身体障害者手帳(身体障害者福祉法)
※ 1級、5級、7級は、単独では存在しない(他の障害を重複する場合(併合認定)のみ。)。
2級
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ100dB以上
3級
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ90dB以上
4級(4級の1)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ80dB以上
4級(4級の2)
両耳語音明瞭度50%以下
6級(6級の1)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ70dB以上
6級(6級の2)
片耳の平均聴力レベルが90dB以上で、かつ、もう一方の耳の平均聴力レベルが50dB以上
● 障害基礎年金・障害厚生年金(国民年金法、厚生年金保険法)
※ 3級は、障害厚生年金のみに存在。
1級(1級の2)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ100dB以上
2級(2級の2)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ90dB以上
2級(2級の15)
両耳の平均聴力レベルがそれぞれ80dB以上で、かつ、両耳語音明瞭度30%以下
3級(3級の2)
両耳の聴力が、40cm以上離れると通常の話し声を理解できないまで低下
※ 具体的には、以下のどちらかを満たすとき
1.両耳の平均聴力レベルがそれぞれ70dB以上
2.両耳の平均聴力レベルがそれぞれ50dB以上で、かつ、両耳語音明瞭度50%以下

【私の平均聴力レベル】

a … 周波数 500Hz = 右:95db、左:95dB
b … 周波数1000Hz = 右:100db、左:スケールアウト
c … 周波数2000Hz = 右:スケールアウト、左:スケールアウト
d … 周波数4000Hz = 右:スケールアウト、左:スケールアウト
● 身体障害者手帳(特例に基づき、スケールアウトの箇所は105dbと見なして、式1を適用。)
右耳: 式1 =(a+2b+c)÷4 =(95+100×2+105)÷4 = 100.0dB
左耳: 式1 =(a+2b+c)÷4 =(95+105×2+105)÷4 = 102.5dB
→ 身体障害者手帳 = 2級
● 障害基礎年金(特例に基づき、式2による値も参考にされる。)
右耳: 式2 =(a+2b+2c+d)÷6 =(95+100×2+105×2+105)÷6 = 101.7dB
左耳: 式2 =(a+2b+2c+d)÷6 =(95+105×2+105×2+105)÷6 = 103.3dB
→ 障害基礎年金 = 1級

【認定を請求するときに注意すべき点(診断書)】

認定請求書や添付書類などとともに、必ず、所定の様式による診断書が必要になります。
この診断書に、オージオグラムが記されます。
診断書は、身体障害者手帳障害基礎(または厚生)年金それぞれで、全く異なります。取り扱いも全く別々です。
したがって、個別に用意する必要があります。
これは実際、非常に手間がかかりますんで、十分な時間と諸準備が必要です。
診断書ですが、身体障害者手帳については、必ず身体障害者福祉法指定医である診療科の医師に書いてもらって下さい。最寄りの区市町村の福祉事務所(障害福祉担当課)にゆけば、指定医を教えてくれます。
ちなみに、このとき、障害の種類によって、どの診療科にかからなければならないか(診断書の様式とも関係)が決まっています。難聴の場合は耳鼻咽喉科です。
一方、障害基礎(または厚生)年金の場合、診断書の作成は、必ずしも身体障害者福祉法指定医である必要はありません
請求の窓口は次のとおりです。

● 身体障害者手帳
最寄りの区市町村の福祉事務所
(障害福祉担当課。但し、18歳未満の場合は児童福祉担当課。)
● 障害基礎年金
最寄りの区市町村の国民年金担当課
● 障害厚生年金
最寄りの社会保険事務所
ケースによっては近くの社会保険事務所ではダメで、初診日時点の勤務先を所轄している社会保険事務所に、直接出向かなければならない場合もあります。)

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2004/11/23

身体障害者障害程度等級表

こんにちは。
メールなどで質問をいただく機会が非常に多くなりましたので、身体障害者障害程度等級表をアップロードさせていただきました。
この表は、身体障害者福祉法による身体障害者手帳の交付審査(障害認定)の際に、いちばん最初の基準となるものです。

身体障害者障害程度等級表は、障害の種類別PDFファイルにまとめています。
JR旅客運賃割引制度との関係に詳しく触れてみたほか、重複障害(2つ以上の障害が重なっている場合)における障害認定のしくみにも、簡単に触れておきました。

以下のPDFファイルをごらん下さい(計3つ)。
なお、PDFファイルを見るには、Adobe Reader(Adobe Acrobat Reader)が必要です。

1.視覚障害、聴覚障害、平衡機能障害、音声機能障害、言語機能障害、そしゃく機能障害
2.肢体不自由
 ・上肢、下肢、体幹
 ・乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害(脳性小児麻痺)
   ・上肢機能障害
   ・運動機能障害
3.心臓・腎臓・呼吸器・膀胱・直腸・小腸の各機能障害、ヒト免疫不全ウィルスによる免疫機能障害

Internet Explorer などのブラウザから直接 PDFファイルを見ようとすると、PCの環境によってはエラーメッセージが出る場合があります。
その場合には、上記の PDFファイルをいったんダウンロードしてから Adobe Reader で開いて下さい。

【ダウンロードの手順(Windows の場合)】

Internet Explorer 6 を使っている場合は、次のとおりです。
なお、「名前をつけて保存」するときのファイル名は、自動的に付きます。
  1.リンクの上をマウスで右クリック(マウスの右ボタンを使う)
  2.コンテキストメニュー(右クリックしたときのメニュー)が現われる
  3.「対象をファイルに保存」を選択
  4.「ファイルのダウンロード」で「名前をつけて保存」を行なう

お断りしておきますが、ただ単に「身体障害者障害程度等級表にあてはめるだけで障害を認定する」ということはありません
身体障害者障害程度等級表は、いわば「1つの目安」に過ぎません。
実際には、身体障害認定基準及び認定要領というものに照らし合わせて厳密に審査が行なわれ、その結果として障害認定に至ります。
たとえば、身体障害者障害程度等級表に記されている「全廃」や「著しい障害」などの定義は何なのか?
そういうことが身体障害認定基準及び認定要領(非常に専門的です。)に書かれていて、それらにあてはまるかどうかを見るのです。
言い替えると、身体障害者障害程度等級表だけを見て「自分の障害は“著しい障害”に違いないから、絶対に○級だ」などと即断することは、絶対に禁物です。
十分に注意していただき、不明な点があれば、必ず専門家に尋ねるようにして下さい。

【関連記事(当サイト)】

身体障害認定基準及び認定要領~解釈と運用
JR旅客運賃割引制度
第1種・第2種って?

【補足(重要)】

障害年金(障害基礎年金、障害厚生年金、障害共済年金など)や労災保険などにおける「障害」の定義や認定方法は、上記とは全く別のものになっています。
言い替えると、障害年金や労災保険などについては、身体障害者福祉法でいう「障害」の定義がそのままあてはまりません。
要するに、障害福祉関係の法律ごとに「障害」の定義がすべて異なっている、ということです。
「1つにまとめてしまえばいいじゃないか!」と思われるかもしれませんが、さまざまな事情や制約があって、現状では、1つにまとめることがたいへんむずかしくなっています。
いずれにしても、このことが意外と知られていないのでびっくりしたのですが、混同してしまわないよう、十分に注意する必要があります。

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2004/07/04

身体障害認定基準及び認定要領~解釈と運用

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「新訂 身体障害認定基準及び認定要領~解釈と運用」
編集:障害者問題研究会
発行:2003年6月15日
刊行:中央法規出版
税込価格:5,775円
ISBN(書籍コード):ISBN4-8058-4475-2

身体障害者福祉法上の公的福祉サービスの利用に不可欠なのが、身体障害者手帳。
この手帳の交付は、身体障害者福祉法による基準や認定要領等に基づいていますが、その把握や解釈がむずかしいのが現状です。

ここで紹介する書籍は、身体障害者福祉法による基準や認定要領等について、その解釈と運用を中心に障害別にまとめたもので、やや専門的ではありますが、障害者にとっては稀有な参考書と言えるでしょう。

基準や認定要領等については最近かなりの改正があり、2003年4月(平成15年4月)から新しい内容が適用になっていますが、この書籍でももちろん、最新の厚生労働省通知である「身体障害者障害程度等級表の解説について」(身体障害認定基準)および「身体障害認定基準の取扱いについて」(身体障害認定要領)が反映されています。
そのほか、そしゃく機能障害、ぼうこう・直腸機能障害の認定方法については大幅な見直しがありましたが、そちらについても新しい内容を反映しています。
なお、疑義解釈については、最新の通知内容が収載されています。

【もくじ】

第1部 障害認定に関する法令・通知
 身体障害者福祉法・施行令・施行規則(抄)
第2部 障害認定事務
 第1章 総括的事項
  1 身体障害認定基準
  2 疑義解釈
 第2章 視覚障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第3章 聴覚・平衡機能障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第4章 音声・言語・そしゃく機能障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第5章 肢体不自由
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第6章 心臓機能障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第7章 じん臓機能障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第8章 呼吸器機能障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第9章 ぼうこう又は直腸機能障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第10章 小腸機能障害
  1 障害程度等級表
  2 身体障害認定基準
  3 身体障害認定要領
  4 疑義解釈
  5 障害認定事例
 第11章 ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害
 付録:身体構造の生理・解剖図、体幹・四肢関節可動域の測定方法

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