携帯・デジカメ

2009/08/18

モバイル型遠隔情報保障システム ― 実施団体を募集

ソフトバンクモバイル株式会社は、筑波技術大学NPO法人長野サマライズ・センター群馬大学と合同で、4月6日より、来年3月末までの1年間の予定で、iPhone3Gでの実用化を想定した「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を行なっていますが、この度、このシステムを利用・評価する団体の募集を開始しました。
聴覚障害者に対する「情報保障」の提供団体(社会福祉法人、NPO法人、公益法人)が対象で、募集期間は8月17日から9月13日まで。応募団体の中で一定の条件を満たす団体に、このシステムを使用するために必要な携帯電話やBluetoothマイクなどの機材を一定期間貸し出します。

モバイル型遠隔情報保障システム

このシステムは、携帯電話を利用して、遠隔で「パソコン要約筆記」を実現しようというもの。
従来のパソコン要約筆記は、一般に、講義などの場に2名の要約筆記者(いわゆる「通訳者」)が同席し、リアルタイムでパソコンの画面に入力していました。
しかしながら、LAN環境が構築されていない教室や体育館など、パソコンを持ち込むことも困難な環境下ではパソコン要約筆記ができず、特に、聴覚障害学生への情報保障面で大きな妨げになっていました。

システムでは、携帯電話を通じて話者の声を遠隔地にいる要約筆記者に送信し、同時に、そちらから字幕データを送り返してもらって携帯電話上に表示する、という形で、パソコン要約筆記を行ないます。
これにより、要約筆記者の立ち会い・同席なしにパソコン要約筆記を利用することが可能となり、また、端末の小ささもあって、非常に情報保障の幅が拡がることも予想できます。
iPhone3Gは通話とインターネットアクセスが同時に可能で、端末のディスプレーも大きいことから、システムの導入実験で用いられることとなりました。

システムが実用化されれば、聴覚障害者に対するいっそうの情報保障が期待できるでしょう。
4社は、同業他社や他企業でも導入できるよう、システムの利用マニュアルやノウハウをそれぞれのウェブサイトなどを通じて公開する予定、とのことです。

■ 募集要項
応募可能団体:原則として、社会福祉法人・NPO法人・公益法人
必要条件:PC1台、HUB/LANケーブル、インターネット環境があり、一時的にでもグローバルIPアドレスが一つ取得可能なこと。また、必要に応じてDDNSサービスの設定ができること。
募集期間:2009年8月17日(月)~9月13日(日)
選定方法:提出書類に基づき選定を実施。必要により、電話でのヒアリングがあり。
選定基準:目的がより近い形で達成できるか否かを選考の基準とする。
選定結果:2009年9月下旬までに各応募者に通知。
貸出開始:2009年10月1日(木)~

■ 貸出期間
・一次:10月1日~12月31日(3か月)
・二次:12月15日~3月15日(3か月)

■ 貸出機材
携帯電話やBluetoothマイクなど、システムを使用するのに必要な機材一式。
・iPhone3G(台数は協議の上、決定)
・BlueToothマイク(台数は協議の上、決定)
・音声受信用携帯電話 1台(ミュート機能付き)
・音声通話用携帯電話 1台(ブロードバンドルータの場合)
・音声分配器(出力端子×5)
・ミキサー&アンプ
・ステレオミニジャック←→ステレオ標準ジャック 変換コネクタ
・ステレオ音声(ピンプラグ×2)ケーブル
・ステレオミニプラグ←→ピンプラグ×2 変換ケーブル

■ 応募方法
応募書類に必要事項を記入し、9月13日(日)までに長野サマライズ・センターまで
sama4089@yahoo.co.jp

■ 応募書類(申請書)
http://www10.plala.or.jp/summarize/sb/mobilesinseisyo.doc

■ その他
・機材貸出にあたっては、個別に覚書を作成。
・期間中・終了時に、所定様式で成果報告書を提出。
・ソフトバンクモバイル、長野サマライズ・センターのウェブサイトで紹介。

■ 問い合わせ先
NPO法人 長野サマライズ・センター
http://www10.plala.or.jp/summarize/
Tel/Fax:0263-86-1619

ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース
ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース(PDF版)

【関連記事(当サイト)】
 モバイル型遠隔情報保障システム
 http://maroon.way-nifty.com/welfare/2009/04/post-eefd.html

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2009/04/08

モバイル型遠隔情報保障システム

ソフトバンクモバイル株式会社は、筑波技術大学NPO法人長野サマライズ・センター群馬大学と合同で、4月6日より、来年3月末までの1年間の予定で、iPhone 3G での実用化を想定した「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を行ないます。

モバイル型遠隔情報保障システム

このシステムは、携帯電話を利用して、遠隔で「パソコン要約筆記」を実現しようというもの。
従来のパソコン要約筆記は、一般に、講義などの場に2名の要約筆記者(いわゆる「通訳者」)が同席し、リアルタイムでパソコンの画面に入力していました。
しかしながら、LAN環境が構築されていない教室や体育館など、パソコンを持ち込むことも困難な環境下ではパソコン要約筆記ができず、特に、聴覚障害学生への情報保障面で大きな妨げになっていました。

システムでは、携帯電話を通じて話者の声を遠隔地にいる要約筆記者に送信し、同時に、そちらから字幕データを送り返してもらって携帯電話上に表示する、という形で、パソコン要約筆記を行ないます。
これにより、要約筆記者の立ち会い・同席なしにパソコン要約筆記を利用することが可能となり、また、端末の小ささもあって、非常に情報保障の幅が拡がることも予想できます。
iPhone 3G は通話とインターネットアクセスが同時に可能で、端末のディスプレーも大きいことから、システムの導入実験で用いられることとなりました。

システムが実用化されれば、聴覚障害者に対するいっそうの情報保障が期待できるでしょう。
4社は、同業他社や他企業でも導入できるよう、システムの利用マニュアルやノウハウをそれぞれのウェブサイトなどを通じて公開する予定、とのことです。

ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース
ソフトバンクモバイル株式会社 プレスリリース(PDF版)

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2005/08/15

音声を瞬時に文字化できる携帯電話

NECは、携帯電話に話しかけると音声を瞬時に文字化できるCPUの開発に成功しました。
いままで、文字化はパソコンのCPUでは可能でしたが、携帯電話用CPUでは処理能力が著しく劣るために、かなりの時間がかかる状態でした。

デジタル機器が言葉を認識して文字化するときには、まず、音声を電波信号に変換して音声モデルと照合し、次に、音の並びから最適な単語を選び出す、という2段階の作業が必要になります。
このため、処理能力が低ければ、それだけ文字化に時間がかかるわけですが、NECでは、音声電波信号を途中で区切って、言葉の後ろからも読み取ることで候補を絞り込む、という機能を開発。小型CPU3つを組み込んで同時並行処理を行なわせることにより、瞬時の文字化を実現しています。
言葉の特定時間はいままでの約5分の1に短縮され、言語認識率は約85%になりました。

商品化の時期は未定ですが、NTTドコモのiモードなどが声で操作できるようになるほか、聴覚障害者(特に中途失聴者や感音性難聴者)にとっては、「聴き取りづらい音声を瞬時に文字化できる携帯電話」の登場が期待できそうです。

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2004/03/01

骨伝導形式と難聴

Tu-kaが出した骨伝導形式携帯電話がきっかけになったのか、巷では何やら骨伝導形式グッズがひそかに(?)流行しているようです。
たまたまTVショッピングを見ていましたら、骨伝導枕なるものもあるようでして。
この骨伝導枕、骨伝導形式のステレオスピーカーが付いていて、「周りにほとんど音を漏らさず、音楽を聴きながら眠りにつけますっ!」っていうのを売りにしています。でも、妙にゴツい感じがしましたけれど、はたして寝心地はいいんでしょうか?(苦笑)

ところで骨伝導形式、元々は難聴者向けの補聴器や福祉電話で利用されている技術です。
骨伝導形式では、音を強い振動に変えて直接頭骨に伝えます。
すると、適度な音圧さえ確保すれば、わずかな音量でも「ずず~ん!」と頭全体に音が響きます。近年は技術が非常に進歩したせいか、聴こえる音もとてもクリアになってきました。

ところで。
聴力障害・難聴の人が耳鼻科で聴力検査を受けるとき、気導聴力検査と骨導聴力検査というのをまず受けます。
前者の検査では普通のヘッドホンを掛け、要は、普通に聴こえてくる音がどのくらい小さくなるまで聴こえるか、ということを調べます。
これに対して、後者の検査、つまり骨導聴力検査は、骨伝導形式を利用(文字を見て想像がついたかもしれませんが)した検査でして、音を頭骨を通じて響かせて聴力を調べます。
私の場合、この骨導聴力検査では、最大の音圧にしてもほとんど音が聴こえません。
ものすごい音圧が頭骨にかかるので、文字どおりビリビリと頭骨が震えて気持ちが悪くなるほど(苦笑)。それなのに、肝心の音は聴こえてきません。頭骨の振動によって「音がしているなー」ということはとてもはっきりとわかるのですが、肝心の音が聴こえてこないのです…。

実は、このように、骨導聴力検査における聴き取りの状態がきわめて悪い難聴のことを、一般に「感音性難聴」と呼びます。
ちなみに、私の正式の障害名は「高度感音性難聴」です。
感音性難聴の場合には残念なことに、骨伝導形式の携帯電話や骨伝導枕(笑)、骨伝導形式の補聴器・福祉電話は、ほとんど使い物になりません。
これに対して、「伝音性難聴」という難聴があります。
こちらは骨導聴力検査における聴き取りの状態はかなり良く、感音性難聴とは明らかな差があります。
つまり、難聴には大きく分けて、「感音性難聴」と「伝音性難聴」があるのです(例は少ないのですが、両方を併せ持つ「混合性難聴」という難聴もあります)。
ほとんど知られていないと思いますが、やっかいなことに、対応法は両者でずいぶん異なります。伝音性難聴では周りの人が大きな声で話せば話すほど聴き取りが楽になりますが、感音性難聴では逆に、大きな声で話されれば話されるほど、音が歪んで聴き取りづらくなってしまったりします。

追って、感音性難聴と伝音性難聴の違いについて書いてゆきたいと思います。
次回以降をお楽しみに。

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